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言葉屋シオリ  作者: 水城シオリ
8/11

言葉屋シオリ、本気の女子高生コスプレに挑む

本作では、言葉を生業とするシオリが、普段の仕事とは全く異なる「女子高生コスプレ」に挑戦する姿を描きました。アニメキャラやフィクションではなく、現実に存在する「女子高生」というテーマに取り組むことで、シオリは表面的な模倣を超えた深い観察や表現に目覚めていきます。普段着ない服を着ることで、新しい自分を発見し、他者の文化や視点を理解する――そんな一歩を楽しんでいただければ幸いです。

序章:ひょんなことから女子高生コスプレの話題に

神楽坂のカフェ「文月」にて、シオリは親友のアユミとお茶をしていた。アユミは最近、趣味のコスプレにハマっており、シオリを巻き込もうと何度も誘っていた。

「ねえ、次はシオリに女子高生のコスプレをしてほしいのよ!」

「……は?」シオリは軽く目を見開き、紅茶のカップを置いた。

「ほら、前にレムのコスプレしたじゃん!あれ、結構似合ってたし、今回も絶対いけるよ!」

「それとこれとは別の話よ。レムはアニメキャラだし、非現実的だから逆に振り切れたけど……女子高生なんて、現実にいるじゃない。」

アユミは悪戯っぽく笑った。「そこが面白いんじゃん!どうせやるなら本気で女子高生になりきればいいのよ。」

シオリは一瞬考え込んだが、「どうせやるなら本気で」という言葉に妙に心が揺さぶられた。

「……わかったわ。やるからには徹底的に研究して、本気の女子高生を目指すわ。」


女子高生を観察する日々

翌日から、シオリは女子高生の研究に取り掛かった。神楽坂や近隣の駅前に立ち寄り、制服を着た学生たちを観察する。

「ふむ、制服の着方一つとっても個性があるわね……。」


シオリのメモ帳には、以下のような観察記録が増えていった。

スカート丈:膝上10cmが基本。でも中には膝下の子もいる。校則の厳しさで変わるのかしら。

靴下:ルーズソックスはもう廃れているのね。今は短いソックスが主流みたい。

鞄:教科書が多く入っている子は少ない。みんな軽そうなカバンを持っている……中身は何?

スマホの扱い:会話をしている子もいるけど、大半はスマホを触っているわね。歩きスマホをしている子も。

「女子高生ってもっと元気いっぱいかと思ってたけど、意外とクールで淡々としているのね。」

さらに、シオリは近所の制服専門店を訪れ、実際の女子高生が着る制服を手に取ってみた。

「なるほど、素材は動きやすくて柔らかい感じね。デザインもシンプルだけど、少し可愛らしさがある……。」


本気の女子高生コスプレに挑戦

いよいよコスプレ当日。シオリは用意した制服に袖を通し、鏡の前に立った。

紺色のブレザーに白いシャツ、チェック柄のスカート。足元は黒いローファーに白いソックス。髪型も現役女子高生を参考に、黒髪ストレートのウィッグを装着した。

「ふむ……服は問題ないけど、表情が固いわね。」


シオリは鏡の前で何度も練習する。

「もっと無邪気に?いや、現代の女子高生はクールでナチュラルな感じ……。」

彼女は、自分の姿が女子高生に見えるかどうか気になり、思い切ってアユミにビデオ通話をかけた。

「どう?」と画面越しにポーズを取るシオリ。

アユミは目を輝かせて言った。「ちょっと、めちゃくちゃ似合ってるじゃん!リアル現役JKみたい!」

「そう?……まあ、これだけ研究したんだから当然かしらね。」

シオリは口元を抑えながら、小さく笑った。


外に出る勇気

アユミに勧められ、シオリは意を決して女子高生姿のまま街に出ることにした。神楽坂の路地を歩きながら、制服を着た自分に妙な違和感を覚える。

「こうして外を歩くと、少し不安になるわね……。でも、周りの目が意外と気にならないのは驚きだわ。」

彼女は近くのカフェに入り、窓際の席に座った。店員が何気なく「学生さんですか?」と尋ねたとき、思わず苦笑してしまう。

「いいえ、違います。ただ……ちょっと趣味で。」


女子高生コスプレを楽しむシオリ

カフェで紅茶を飲みながら、シオリは自分の女子高生姿について考えた。

「普段の私とは違う自分になれるのって、面白いわね。言葉を使う仕事をしているけど、服装や見た目もまた“自分”を表現する手段なのかもしれない。」

制服を着てみることで、女子高生という一つの「文化」を理解できた気がする。そして、ただのコスプレと思っていたものが、どこか奥深いものに感じられた。


エピローグ:密かな満足感

家に帰ったシオリは、再び普段の服に着替え、制服を丁寧にたたんだ。

「これはこれで楽しい経験だったわね……。もしかしたら、またやってみてもいいかも。」

ふと鏡に映った自分に目をやり、思わず笑みを浮かべる。

「私もまだ、女子高生に見えるのね。悪くないわ。」

そんな小さな満足感を胸に、シオリは次の原稿に向かってキーボードを叩き始めた。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。本作では、シオリが「女子高生」という身近でありながら別世界のようなテーマに挑むことで、服装や見た目もまた一種の「言葉」であることを再確認する物語をお届けしました。コスプレという行為を通じて、普段の自分では触れることのない文化や感覚に触れるのは、とても刺激的な体験です。

シオリのように、少しの好奇心と挑戦が、日常に新しい発見や気づきをもたらすかもしれません。この物語が、読者の皆さまの「自分を表現する楽しさ」を思い出すきっかけになれば嬉しいです。次回もまた、シオリの新たな冒険でお会いしましょう。

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