王子さまはモヤモヤする
一方、執務室に入ったサティは机の前に座り、ディアナに渡された荷物をチェックした。
「んー、どれどれ」
ディアナに渡された手提げ袋の中をチラリと見た王子は、ポンッと音がしそうなほど一気に赤くなった。
「こっこれは……噂の薄い本っ」
手提げ袋の中には、薄い本がピッチリと入っていた。
表紙を見ただけで中身が分かるほどエロい。
中身は当然のようにエロい。
そこに添えられたカードには、
『馬に蹴られたくないので邪魔なんてしません。応援しています』
と、いうメッセージにハートマークが添えられていた。
(ナニを応援するつもりなんだっ、ディアナ。……って、ボクたちで何を妄想してんの? もうっ、もうっ……でも……)
チロリと横目で表紙を見つつ、その一冊を開いてみる。
そうっと開いてみた本を、勢いよく閉じるサティ。
ボンッボンッボンッと赤くなり、ちょっと乱れる呼吸に、また赤くなり。
深呼吸して息を整えて、再び開く薄い本。
そこには、なんだかとってもエッチな絵が並んでいるけれど。
それが本当に出来ることかどうかは、今のサティには分からないけれど。
それはいつか辿り着きたい未来の姿でもあり……。
これがレアンだったらな、と思いつつ。
サティは薄い本を、じっくり見てしまうのである。
だって男の子だもん。
(ありがとう、ディアナ)
最終的には薄い本を胸に抱き、親友ディアナへ感謝を捧げるサティなのであった。