プロローグ
キャラ説明
源野未琴(男、18才、B型、誕生日1月18日)彼女に尻に引かれている男の子。時間にルーズ。普段は誰にでも優しい性格で特に大切な彼女や自分の家族(特に妹)、ペットのチクに対して愛情を注いでいる。
大切な彼女が逝なくなった原因が神だと知り、神を倒すことを心に誓う。
木乃美花(女、18才、A型、誕生日1月1日)未琴の彼女。自分に厳しく他人にも厳しい、勿論彼氏の未琴にも。誰もが見ても綺麗と振り向くような容姿を持っているが本人は気づいてない。誕生日に不慮の事故で逝なくなってしまう。
チクちゃん(雄、3才、)源野家で買われている針鼠、飼い主の影響によりずんぐりむっくりな体型をしている。妹がペットショップで一目惚れをし兄に懇願し購入された。特技は餌を食べながらウンコをすること
源野奈未(女の子、8才、O型、誕生日5月5日)未琴の妹、未琴に凄く懐いていて、また将来結婚することを夢にみている。未琴とは違いしっかりしている。
黒いフードの女の子(女の子、?、?、誕生日?)彼女の誕生日に彼女と待ち合わせの場所に向かう途中にぶつかった女の子、色々と秘密がありそうな変わった子
初めまして、神山スバルです。初めて投稿させていただきます。ので、文章力にはあまり期待しないでください。皆様にご教授頂いて日々精進させていただきます。投稿ペースですが、出来る限り毎日投稿させていただく予定ですが、他にも別分野の小説を執筆中の遅れる場合もあります。そのことをご了承下さい。上の設定ですが少しネタバレを含んでしまってます。皆様のコメントが励みになりますのでお待ちしております。
神様は決して優しくはなかった……
神達は何故、自らの力で世界を創造し生命を誕生させたのにも関わらず、その生命の許可を得ることもせず、勝手に終らしてしまうのだろうか、無慈悲にも程がある。
神達に理由を訊いた所で、「運命だから、宿命だから」と此方の方を氷のような嘲笑を唇に掠めながら答えてくるに違いない。運命?宿命?「……巫山戯るな!……神達がそのように操ったんだろうが!!」
神達がその様な態度を取り続け奪い続けるんであれば、此方にも考えがある。
「神達に逆らい、倒して、奪った現実を空想に変えてやる」
彼女がもし自分の意思に反して僕の前から何も言わず逝なくなってしまったら僕はそうさせた神達を赦さない。
――君が逝ない世界からオサラバし君が異る世界に行って僕は君を見附だし必ず助ける。……其れまで待っててくれ……
人間が刃向かってくることをまだ知らない神達は時計の針を無邪気に何度も右周りに回し続け――
――現代
「い、痛ててて、またあの夢か」最近変な夢ばかりを見ている。僕の前から彼女が居なくなってしまいその原因が神様達でそのことに僕が怒り神様達に喧嘩を売ると云う夢だ。因みに此の夢には決まりがあって夢の始まりも夢の終わりも毎回同じだということだ。決して結末がどうなるのか教えてくれずに、中途半端に終わってしまう。
「どうせ夢をみるなら最後まで見させてくれよ」僕、源野未琴は夢を見続けるようになるようになってからそう思うようになった。
現実で起こるのは嫌だが、いや、あり得ないが、だからこそ夢の世界でどういう感じで迎えるのかが一層知りたかった。そう考えると同時に不安も過った。……もし僕が戦いに負けたら僕の大切な彼女はどうなるのだろうか?
感情が直ぐに出てしまう僕は想像したくないことを想像していまい自分の蒲団の上に涙を溢した。
その時、右耳の方に置いてある充電中のスマホの着信音が、鳴った。その音を聴いて僕は現実世界に一気に連れ戻され、自分自身がやらかしたことにもスマホを見た瞬間気付いてしまった。
……今日は彼女の誕生日だ……。着信相手は彼女、約束してた時間は12時、今スマホが指している時間は13時59分、これ程恐ろしい現実はない。
僕は夢であってほしい、と願うが僕の部屋に掛けてある鳩時計が、無惨にも飛び出して鳴きながら時間に寸分の狂いはないと、14時を伝えてくる。鳩時計よ、泣きたいのはこっちだよ、涙はもう流したが新しい涙が間髪いれずやってきた。が、そんな暇はない。その間にも無情に、僕のスマホから、着信音が鳴り続けていた。
何て謝ればいいのだろうか、僕は恐る恐る電話に出た。
「もしも…」僕がもしもしを言い終わる前に電話の向こうの彼女は予想とは違い一際明るい声で「おっはよーー」と言ってきた。なんだ、彼女は怒っていないじゃないか、と思ったのも束の間、極道も震え上がるような低い声で「今どこ」とクエスチョンマークもなく、延ばし棒もなく、言いきりの形で訊いてきた。前言撤回、僕の彼女はメロス以上に激怒しています。
「ご、ごめんなさい」僕は生きているのにもうすぐ死ぬのではないか、そう疑われても仕方ないぐらいの弱々しい声でいった。だけどそんなことでは彼女の怒りは納まる筈がない。
「扨、ここで問題です。」僕は問題を出された。屹度この問題で僕の心臓を凝れでもか、というぐらいぼこぼこにされることも、彼女と付き合ってきた期間が長い僕には、分かりたくないが分かってしまっていた。
「第一問、今日は何の日でしょう」「彼女の誕生日です」
「正解、では第二問、彼女とは誰でしょう、名字名前で答えてください」「木乃美花様です」 「正解、第三問、私は今どの様な感情でしょう。」「付き合ってきた中で一番激怒しています」 「うわぁー凄い!大正解!!」、と電話越しの彼女は感心しながらその中に怒りを織り混ぜて話してるのが伝わってきた。 胃が痛い、逸になったらこのやり取りが終わるのだろうか?早く終わって欲しい、そう願っていたら願いが通じたのか、電話越しの彼女から「最終問題」という言葉が聞こえてきた。やっと終わる、僕はベッドの上で身を正した。
「最終問題、あなたは今どこで何をしているの、正直に答えなさい」 彼女に嘘はつけない、というより、彼女に嘘は通じない。僕はこの後起こる悲劇を覚悟して天を見上げながら、ではなく自分の部屋の天井をみながら
「今日誕生日である大切な彼女と会う約束してた12時に起きれず、その2時間後である今起きました。まだパジャマのままです。本当に申し訳ございませんでした。」と正直に謝罪を添えながら答えた。
「君は私と別れたいのかな?」と明るい言葉で訊いてくる彼女だったが言葉の内容の意味は断じて明るくない。
「本当にごめんなさい」心の底から彼女に謝った。
「別れたくないなら早くこい」彼女はそう言って一方的に電話を切った。
そこからの僕の行動を説明するのであれば簡単だ。僕は着ていた可愛い熊のパジャマをベッドの上に脱ぎ捨て畳むこともせずに、時間がない中でも清潔感を出すために白のTシャツに白のパーカーを羽織り、お洒落に少しでも視て貰えるように黒色のジーンズを装着した。
もし今の状況がRPGのゲームの世界であったら僕の装備は限りなく脆く、ガチ勢ではなくエンジョイ勢と謂われてしまうであろう。
ただ、今の自分には関係のないことだ。この服装はRPGの中ではなく現実を生きているからこそするのである。
また、僕の彼女が怒っているというのもまた事実であり、イベントではあるが現実で起こっているがためにセーブポイントもないしやり直しすることも出来ない。
そう、彼女は怒っていて、現実に起こっているんだ。
と、ちょっと心の中で旨いことを言っている自分がいた。そうでもしないと気持ちに余裕を作れないからだ。
そんな下らないことを考えながら、箪笥やテレビ、ベッドに机と必要なものしか揃っていない2階にある自分の部屋から飛び出して駆け足で1階の洗面台に向かった。
「おっとっと、忘れるところだった」 僕は洗面台の手前で足を止め、近くに置いてあるゲージに手を伸ばした。ゲージの中でくりくりなおめめを此方に向けながら餌を懇願している針鼠がいた。
手足は小さいが僕と妹が愛情と一緒に餌を与えすぎたせいかずんぐりむっくりな体型をしている。 その体型のお陰か可愛さが一層引きだっている。勿論針鼠だから針はあり、触ると痛く針鼠という動物は臆病な為予想外のことが起こると身体を丸めて針を立てる。
そうなると針はより鋭くなり触った時の痛みも増す。
昔その針を触った妹が「チクチクしてるからこの子はチクちゃん」と今目の前のゲージにいる針鼠に対してチクちゃんという名前を授けた。
僕はチクちゃんに対して餌をあげながら、「彼女の針を立ててしまったよ」とぼやくように呟く。
そんな中チクちゃんは僕のことを気にする素振りを微塵も見せず一心不乱に餌を口一杯に頬張る、これでもかというぐらい頬張る、その姿がまたいとおしい。
その姿に心を奪われていたら後ろから「お兄ちゃんーおはよー」と僕の妹である源野奈未が無邪気な笑顔を振り撒きながら、たったった、と駆け足で近付いてきて抱き付いてきた。
僕はそんな妹を軽く撫でながら「おはよ」と返した。妹は僕に抱き付きながら「お兄ちゃん、いつになったら結婚してくれるの?」と訊いてくる。
すまない、妹よ、僕は18才で結婚できる年ではあるが妹は8歳、それ以前に兄妹だからその願いを叶えるのは無理なんだ。けれど、妹を傷付けることを出来ない僕は「大きくなったらね」と機嫌を取ってしまう。その言葉を聴いた妹は8歳ながら顔を真っ赤に染めて「えへへー、約束だよ」と指切りを求めてくる。「ああ、約束だ」僕はそれに応じた。
「もし、お兄ちゃんが私の前からいなくなったら探しにいくからね」と過保護な親みたいなことを真剣な眼差しをしながらいってくる。これじゃどっちが年上かわからない。
「ああ、わかったよ、絶対にお兄ちゃんは奈未の前からいなくならないよ」そう言葉にし、妹の頭をよしよししてから洗面台に向かい歯磨きをして顔をパシャパシャと洗った。
妹は頭を撫でられたのをぴょんぴょん跳びはねながら喜びを表現し、チクちゃんに「お兄ちゃんからプロポーズされた」とゲージの近くに正座しながら報告していた。僕の妹は本当に可愛い奴だ。
妹の姿を横目でみながら洗った顔をタオルで拭き、「ちょっと出掛けてくるな」と伝えた。
「どこに?」不思議そうに訊いてくる妹に対して「友達の所」と答えたのだが、妹は感がいい。「浮気だな」と一人でぷんすか怒りながら自分の中の部屋に戻っていった。
靴を履きながら「本当に友達だからなー、行ってきます」と妹を傷付けないように嘘を会話に混ぜながらいった。玄関から外に出る瞬間、「必ず帰ってきてね」と妹が寂しい感じを言葉に乗せながら、部屋の外にも聞こえるぐらいの大きい声で、言ってきた。「当たり前だろ」と妹に聞こえてるか分からないが返事をし、外に出た。
やばい、妹と絡んでたら大分時間が経っていた。僕のスマホから15時を教えてくれるアラームが鳴った。 少しでも彼女の怒りの量を減らすために待ち合わせの駅に向かって走った。走ったら5分で着くか、彼女になんて謝ろうと考えながら急スピードで曲がり角を曲がった。
……その選択が良くなかった。曲がり角の先に黒いフードの女の子が視界に入り、止まることも出来ず勢い良くぶつかってしまった。
「あたた、ごめんなさい、大丈夫ですか?」ぶつかって倒れた黒いフードのこに手を差し伸べながらいった。
怪我してないかな、そう不安になりながら彼女の言葉を待った。しかし、彼女の第一声は予想外の一言だった。
「あなたは神を信じますか?」え、と呆気に取られている僕に対して執拗に「神を信じますか?」とやけに耳に残るようなことを問いかけてくる。変わった女の子だ、と気圧されながらも「信じます」と正直に答えた。
答えを聴いた彼女は嬉しそうにし、「貴方に神のご加護がありますように」と言ってから「これに署名してください」と紙とペンを渡された。
僕はそんな彼女に少し恐怖心を覚えたがそんなことよりも今は時間がない。名前と電話番号を書いて「本当にごめんなさい」と謝ってから、彼女の元を去った。去り際に彼女の口から「貴方が困った時に連絡しますね」と聞こえた気がしたが気にせず、待ち合わせの駅に向かった。
黒フードの女の子に時間を取られ待ち合わせ場所に到着した時間が予定よりも少し遅れた。
時刻は午後3時15分、語呂合わせにしたらサイコーだが、僕は真逆の気持ちだ。何故なら僕の彼女が腕を組ながら僕をまだかまだかと待っている。その顔は仁王像と瓜二つだ。
その顔を見や否や、僕は彼女の目の前に駆け足で飛び出していき「本当にすみませんでした」と謝罪の言葉を述べながら頭を地に付けた。
彼女はそんな僕の姿が滑稽だったのか「ぷっ」と笑ったような声が漏れ、次第に固まっていた表情筋が雪崩のように崩れた。
だが、僕は気を緩めない。「今日1日何でも言うこと訊きます」と1日奴隷宣言をした。
「御主、本当であろうな」と悪のりした彼女が訊いてくる。「本当ですお代官さま」とそれに乗っかる僕であったが「誰がお代官や」と頭を叩かれた。
叩かれた頭を押さえながら彼女をみたが……やっぱり僕の彼女は綺麗だ。
「鼻筋がスゥーと通っており、目は人形みたいな綺麗な二重、今日の為にピンクの口紅で塗ったであろう唇は小さくて可愛らしく八重歯が輝いてえくぼも光っている。身長は150センチと小柄でサラサラ雪崩の長い髪は綺麗に金髪に染まっている。良く怒る彼女だが彼女の左目の下にある泣き黒子がギャップがあって可愛い」
「ねぇ、心の声かもしれないけど、だだ洩れてるよ、私の自己紹介」彼女は言う。
やらかした、そう僕の脳が認識したがもう遅い
「だったら私が思っているこというね、身長は170センチぐらいあって髪型は長めだけどお洒落、目は二重で鼻は小さくて可愛らしい、口は大きくもなく小さくもなくいい感じ」……あれ、意外といい評価?
「けれど、性格は約束は守れないわ、私の悪口をさりげなく先ほどの心の声に盛り込むわ、ダメダメ」違った、いい評価じゃなかった。「本当にすみませんでした」
「まぁ、いいや、ねぇ、今日の私どう?」彼女が唐突に訊いてくる。「どうとは?」彼女の真意を知りたくて僕は聞き返す。「だから、このみか訊いてるの」僕は即座に「好みです。」というと、彼女は笑いながら「そっかー、このみか」といってくる。「二度も自己紹介いいです。」僕は笑いながらいい、「なによー」と彼女も笑いながらいった。これがいつもの僕達の会話だ。
そのやり取りの中で僕は最近みている夢のことを切り出した。彼女が僕の夢の内容を訊き終えると「もし、私が夢のようにいきなり君の前からいなくなったらどうする」と質問をしてきた。
「君がいない世界なんて考えられない。僕は君を必ず探し出す」真剣に答えた僕だったが、彼女は「お巡りさん、ここにストーカーがいます!」と笑いながら指を指していってきた。
僕は心の中でこう思った。だって当たり前だろう、考えられないよ
「君が異ない世界」なんて
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