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万年2位だからと勘当された少年、無自覚に無双する【WEB版】  作者: あざね
第20章

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6.最終決戦は、近い。







「エリオさんは、リナのお姉さんと同じ髪飾りを……?」

「………………」



 ボクがそう口にすると、少女はうつむいて黙り込む。

 どうやらこの髪飾りの存在は、彼女も知らなかったようだ。いったい、それにどのような意味があるのか。その答えを、ボクもまた黙って待った。


 すると、数分の間を置いて。

 リナはこう言った。



「こんなの、聞いてないよ……」



 啜り泣きながら、拳を震わせて。



「これじゃ、私がバカみたいじゃない。お姉ちゃんの大切な人のこと恨んで、勝手に悩んで……」

「リナ……」



 ボクが名前を呼ぶと、少女は面を上げた。

 涙でくしゃくしゃになったそこに、しっかりとした眼差しをもって。リナは髪飾りを胸に、こう言うのだった。



「クレオさん。お願いが、あります……!」



 強い意志を持って。



「私もエリオさんのところへ、連れて行ってください!」――と。







「場所が割れたか……」



 クラディオは静かにそう口にする。

 傍らには、もはや獣となったエリオを従えて。彼は遠くを眺めるようにしてから、すぐに娘へと視線を落とした。



「よもや、あの娘の遺品がここまでの影響を与えようとは、な」



 エリオを奈落の底へと突き落とすため、用意しただけの少女。

 そのつもりだった。それなのに、いつの間にか傀儡は意志を持ち、友人――あるいは姉妹のように振舞うようになったのだ。

 それをクラディオは嘲笑していたが、いまばかりは感嘆の声を漏らす。



「だが、これも一興か」



 普段ならば、怒り狂うところだろう。

 しかし、この時の彼は不思議と落ち着いていた。

 何故ならこれから、あの憎きクレファスの小僧がやってくるのだから。



「こうなるのも、決して悪くはない。最後は、私が手ずから――」



 剣を持ち、彼は笑った。



「その醜い血の流れを、止めてやろう……!」



 乾いた笑い。

 それは、あまりに満たされない笑い声だった。



 


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