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万年2位だからと勘当された少年、無自覚に無双する【WEB版】  作者: あざね
第18章

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5.アルナにかけられた呪い。

久々に書けたよ(´;ω;`)

低気圧大嫌いだよ、ちくせう。


追記:あとがきに新作情報。

リンクから、2020年7月12日19時より読めますので応援よろしく!!









「え、傷が治りきっていない……!?」

「そうですわ。アルナの傷口を確認してみたのですが、塞がっているようでその実、見たこともない呪いの類がかけられているようでした」

「そんな……」




 宿に戻り、アルナのケガをマリンに見せた。

 すると彼女は少し考えた後に、そのようなことを言う。解呪の成績も2位だったボクだけど、今の今まで気づかなかった。

 つまりアルナは、痛みを堪えながらクリムと相対していたということ。

 強大な力を持つ相手に、勝てるはずがなかったのだ。



「でも、その傷っていつできたの?」

「おそらくは昨夜受けた襲撃の際、つまり――」



 マリンが難しい顔をする。

 質問してから、ボクもそれを理解した。

 この傷を負わせたのは、紛れもないエリオさん。



「でも、彼女にはそんな力……」



 彼女はあくまで剣士。

 呪術の類を使っていたカオンとは、繋がりもなかった。

 ましてや、マリンの口振りからしてこれは普通の呪術ではない。もっと他に、専門家の知識が必要になってくるのは明らかだった。



「どれくらい、もつの?」

「…………」



 ボクが問いかけると、聖女は眉間に皺を寄せた。

 そして、小さくこう口にする。




「このままでしたら、アルナはおそらく――」





 努めて冷静を装いながら。




「あと、一週間の命ですわ……」




 ボクはある程度の覚悟をしていたが、それでも気落ちした。

 どうにもできないのか、と。


 学友であり親友、好敵手にして目指すべき目標。

 剣術においてそう思っていた彼の命が、幾ばくもない。



 その事実は、心に重くのしかかった。




「でも、まだ手がないわけではありませんわ」

「え……?」




 だが、その時だ。

 マリンが変わらない口調でそう告げたのは。



「一人だけ、心当たりがあります」

「それって?」



 ボクが訊ねると、彼女はふっと息をついてある名前を口にした。




「リィナ・スロバスナ――クレオも、聞いたことはあるでしょう?」

「リィナ……って、あの?」

「そうですわ」




 そして、こう続ける。




「わたくしたちの学年で、解呪の魔法に特化していた平民出身の少女。いまはどこか、王都の外れで店を開いているそうです」――と。




 もしかしたら、彼女なら。

 最後まで聞かなくても、ボクの答えは決まっていた。




「行こう、リィナのところに!」




 細い糸でも、掴めるのなら掴むまでだ。

 可能性を繋いで、必ずアルナを助け出す……!



 


新作は下記のリンクから!

https://ncode.syosetu.com/n1783gj/


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