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万年2位だからと勘当された少年、無自覚に無双する【WEB版】  作者: あざね
第16章

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3.リナの記憶、始まり。

書籍化決定!

続報は追ってお知らせします、応援よろしくです!!







「お姉ちゃん、みてみて!」

「どうしたの? リナ」



 極東にある街――アルカ。

 そこから少し離れた山の中に、ヴァーナの少女たちは住んでいた。

 両親を幼くして失った姉妹は互いに力を合わせて、一生懸命に生きている。リナは二つ年上の姉――セナのことを心の底から、尊敬していた。

 自分のために、森の木の実を集めて料理を振舞ってくれる。


「えへへ、これ! 花飾り!」

「へぇ、凄い! これ、リナ一人で作ったの?」

「うん、そうだよ!」


 だから、せめてもの贈り物を。

 リナは手作りの花冠を姉に手渡した。




 これは、本当にささやかな暮らしを送る、姉妹の間に起きた出来事。



 




 ある日のことだった。

 二人のもとに、一人の客人が現れたのは。

 初老の男性。その人物は、どうやらセナに用事がある様子だった。



「お姉ちゃん……?」



 リナはその男性と話を終えた姉に、不安げに声をかける。

 するとセナは、どこか考え込んでからこう言った。


「ねぇ、リナ? 明日から、一緒にご飯作ろっか!」

「え……!?」


 それは、意外なこと。

 今までは火を扱うのは危ないからと、妹には何もさせなかったセナだ。

 それが、どうしたというのだろうか。笑みを浮かべながら、そう提案してきた。あまりにも突然のことに、リナは一瞬だけ困惑するが――。



「……うん!」



 姉に認めてもらいたい。

 その一心で、元気いっぱいに頷くのだった。



 だが、この時のリナは知らない。

 これが悲劇の始まり、そのための準備だったのだとは。


 


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― 新着の感想 ―
[良い点] 話としては面白いと思います。 其々のキャラクターの過去、事情が絡み合って話に深みが出ていると言えるのではないでしようか。 [気になる点] 主人公は割と流されやすい気がして来ました。 初志貫…
[一言] 書籍化おめでとうございます! これからも更新頑張って下さい!
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