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万年2位だからと勘当された少年、無自覚に無双する【WEB版】  作者: あざね
第13章

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3.多面的な評価。







 アルナの言葉に、ボクは首を傾げてしまった。

 改革とはなんだろう。そして、それが始まったからといって、ボクにいったいなんの関係があるというのだろうか。

 もう、ファーシードではない、このボクに……。


「やっぱり、ピンときていない感じだな」


 そんなこちらの心情を察したのか、アルナは笑った。

 そしてボクの隣に腰かけて、大きく息をつく。昔を懐かしむように視線を上へ向けて、語り始めた。


「俺はずっと決めていたんだ。お前――クレオと出会ってからずっと、この国の制度やしがらみ、考え方を変えてやるってな。個々人の能力は、もっと多面的に評価されるべきなんだ、ってな……」

「…………」


 それを聞いて、ボクはさらに分からなくなる。

 多面的に評価されるとは、どういったことを示すのだろうか。

 悩んでいるとアルナは静かに、急かさないようにして、こう口にした。


「クレオはまだ、自分の本当の評価を理解していない。色んな奴が、それこそその道のエキスパートたちが、お前のことを認めているんだ。今はまだ腑に落ちないし、信じてもらえないだろうけどな」


 ――まずは、俺を信じてほしい。

 彼は真剣な眼差しで、ボクに向かってそう告げた。


「アルナを、信じる……か」


 それを受けて、繰り返す。

 もちろん彼のことを信じていないわけではない。

 だがしかし、自分の力をみんなが認めているなんて、考えられなかった。だってボクはずっと2番手で、父にはいつも叱責されて、ついには見捨てられたんだ。


 そんな自分が……?


「まぁ、考える時間が必要だよな。好きなだけ時間をやるから、決心がついたら俺の家を訪ねてくれ。その時に、より詳しく話す」

「アルナ……」


 言って、世界最高の剣士は去っていった。

 ボクはその後姿を見送る。そして、眉をひそめるのだ。


「一人じゃ、決められないよね。こんな大切な話……」


 これはきっと、引き受ければ冒険者ではいられなくなるかもしれない話だ。

 だから、慎重に選択しなければいけない。だとすれば、仲間のみんなに相談して、意見を聞いた上で判断しなければ。

 そうでないと、大切な仲間に失礼だろう。


「よし! でも、後ろ向きになる必要はないよね!」


 だが、暗い考えはそこで断ち切った。

 前向きに考えよう。そうすればきっと、なにかが見えてくるはずだった。


「あれ、どうされたんですか? クレオさん」

「あぁ、キーン。ちょうど良かった。話があるんだけど――」



 そんなタイミングで帰ってきたキーン。

 ボクはひとまず、彼に意見を求めることにするのだった。


 


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