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万年2位だからと勘当された少年、無自覚に無双する【WEB版】  作者: あざね
第9章

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52/211

1.カオン・シンデリウス。

めちゃ短いです。







 ――その青年は『背徳の子』と呼ばれていた。

 本来の流れからは外れた妾の子。しかも暗殺者と貴族の間に生まれた子として、素性こそ一部の者たちしか知らなかったが、蔑まれて生きてきた。

 そんな彼の中に湧き上がった感情は恨み、憎しみ、あるいは羨望か。

 相反するような心は禍根という鍋によって煮詰められ、ついには一人の化物――悪鬼と言えば良いか――を生み出した。


『お母様。私は、必ずや……』


 そんな青年を唯一、可愛がったのは母親だった。

 シンデリウスの前当主であった父にも見て見ぬふりをされ、絶望の中でも自我を保ったのは、おそらく彼女の存在があったから。

 だが、その母親も早くに命を落としてしまった。


 墓前にて青年は誓う。

 必ずや、母が喜ぶような人物になってみせる、と。


『……私は、そのためならば外道にもなろう』


 青年――カオンは、花束を供えてそう呟いた。

 それは、誰の耳にも届かない決意。



 きっとその瞬間に、彼の命運は決したのだろう……。


 



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