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万年2位だからと勘当された少年、無自覚に無双する【WEB版】  作者: あざね
第34章

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211/211

13.英雄の力。

久々の更新です(*'▽')ノ

あとがきの新作も応援よろしくです。







「……クレオ?」




 リリアナはただ呆然と、彼の凄まじい動きに圧倒されていた。

 いや、それは決して彼女だけではない。キーンもまたその一人であり、目の前で起こっていることが信じられない、といった表情を浮かべていた。

 クレオの身体能力や魔力量は、どれだけ多く見積もってもドルニクの半分に足るかどうか。しかし、それがどうしたというのか。少年から漂う雰囲気でさえ、先ほどとは大きく異なっていた。大地が揺れ、空気が肌を裂くように張り詰めてくる。



「いったい、これは……?」



 王女は幼馴染みのそんな様子を目の当たりにして、息を呑むしかできなかった。

 彼の力を侮ったことなどない。それどころか自分は周囲の誰よりも、彼を評価し、彼のことを信じてきたつもりだった。だが、いま目の前にいるクレオに対してリリアナが抱く感情は『畏怖』に近い。

 畏敬の念のようなものを感じざるを得ない。

 それ程までに、いまのクレオは『規格外』と言わざるを得なかった。



「これが――『覚醒』か」

「『覚醒』……?」



 その中で唯一、事態の把握をしているのはエスカリーテ。

 いや、正確に言えば彼女の中に棲みついている魔族、ということか。彼女は笑うしかないといった様子で口角を上げながら、ドルニクに相対するクレオを見つめていた。

 そして、震える声でリリアナに告げる。



「見ておくといいさ。アレが伝説に語られる『英雄様の力』だからさ」――と。







「あァ? さっきまでの逃げるしかない雑魚、とは違うのか」

「悪いですけど、細かいことはボクにも分からないんです」



 ドルニクの問いに、こちらは素直に言葉を返す。

 結局のところ声の主の正体も、この力の出所も不明のまま。ただ大切な人を守れるのであれば、ボクはそれを受け入れると決めた。その覚悟を決めたのだ。

 不安がないわけではない。

 それでもただ、一つ確信を持てることはあった。



「それでも、これなら――」



 腰を低く構えて。

 ボクは嬉しそうに笑う敵の姿を見据えた。そして、



「大切なものは失わずに、済みそうです……!」





 一気にドルニクへ肉薄する。

 大地を強く蹴って、ただ一直線に、小細工なしに奴の顔面へ拳を叩きつけた。回避なんてできない速度で、ボクは渾身の一撃を放つ。

 そしてドルニクにとってもそれは、予想だにしないものだったらしい。



「ぐ、おおおおおおおおおおォォォォォォォ!?」





 ――響き渡る苦悶の声。

 その瞬間に、ボクは勝利を確信した。



 


https://ncode.syosetu.com/n9764lg/

ハイファン新作です。

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