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万年2位だからと勘当された少年、無自覚に無双する【WEB版】  作者: あざね
第34章

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209/210

11.ただ諦めが悪いだけ。

あとがきの新作、よろしくです。








「さァて、そろそろ順番になぶり殺していくとするかァ!?」




 ドルニクはクレオを仕留めたと思い、次に取り掛かろうと口角を歪めた。

 目の前にいるのは、三人。男一人に女が二人。小さい女の方には自分と似た空気を感じるが、敵意を持っているのなら生かす意味なかった。そして、この中で最も戦力が高いのは、



「次はお前だァ……!」

「ぐ、う……!?」



 当然ながら、狙われるのはリリアナ。

 魔力を使い果たした彼女は片膝をつきながら、自身の何倍もある大きさの魔族を睨み上げた。肩で息をしているが、彼女の闘争心はまだ消えていない。

 そのことに、ドルニクは嬉しそうに笑った。



「いいぜェ? オレサマは、気の強い女が好きだからなァ!?」



 そして、彼女へ向けて手を伸ばそうとした瞬間。



「あん……?」



 微弱だが、何らかの障壁によって防がれた。

 魔力の流れを辿ってみると、そこにいたのは息も絶え絶えに防御魔法を行使するキーン。彼は残り僅かな魔力を振り絞って、王女を守ろうとしたのだった。

 彼の目にもまた、諦めの色はない。

 そして、



「クレオさんのためにも、その方にだけは……手出しさせ、ない……!」



 血の混じった唾を吐きながら、そう訴えた。

 その姿にドルニクは、リリアナに抱いた感情と別のものを覚える。



「うるせェな、オレサマは――」



 大木のような腕を振り上げ、こう言うのだった。



「諦めの悪い野郎は、大嫌いなんだァ!!」――と。






 そして、回避のしようがない一撃を。

 キーンの頭部目がけて、振り下ろそうとした時だった。





「あァ……?」





 ドルニクの振り上げた腕が、肘から先を両断されたのは。

 血が噴き出しながら、切り離された部分が後方に落ちるのが聞こえた。彼はそれを肩越しに確認し、それをもたらした相手の方を見て言う。そう――。



「内臓を残らず潰したと思ったんだが、なァ……?」

「…………悪いけど、生きてるみたいだね」



 ――クレオに向かって。

 ドルニクの言葉に、少年は肩で息をしながらも鋭い眼差しを向けていた。額から流れ落ちる血を拭うこともせず、彼は右の腕を魔族へ。

 そこには微かに、魔力の残滓があるのをドルニクは確認した。

 信じがたいことだが先ほどの攻撃は、あの少年が放ったものらしい。



「ほう……そうなると、どういうことだァ?」

「ボクもキーンと同じだ。ただ、ひたすらに――」




 その意味を問いかけると、クレオは微かな笑みを浮かべて答えた。





「諦めが悪くて、仕方がない……ってことさ」――と。





 それを聞いたドルニクは、直後に大きな声で笑い。

 そして、こう叫ぶのだ。







「だったら、いますぐ無残に死に晒しやがれェェェェェェェェェ!!」





 


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ハイファン新作です。

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