5.辿り着いたエルフの集落。
新作もよろしく(*‘ω‘ *)
「ここが、エルフの森……ずいぶん、入り組んでいるんだな」
「当たり前でしょ? 自然の複雑さに加えて、結界を幾重にも重ねているんだから。アタシの案内がなければ、いつまで経っても集落にはたどり着けない。それどころかきっと、どこかで力尽きて骨になるまで放置されるわ」
「…………」
木々の生い茂る道へ入ってしばらく。
ボクが思ったことを口にすると、アリアさんから鋭い言葉が返ってきた。
どうやら、エルフたちによる外界への拒絶は相当のものらしい。かつての人魔戦争の折には、協力し合った間柄であるはずなのだけど。そこはさすがに、ボク程度の歴史知識ではたどり着けない問題があるのだろう。そう考えていると、アリアさんがこちらを振り返って言った。
「時代遅れのジジババが、意固地になってるだけよ」
「……え?」
「自分たちだけ安全圏に引きこもって、すべてを分かっているような気になってる。そうやって他を見下して、文句ばかり垂れ流してる卑怯者なの」
「アリア、さん……」
彼女の言葉から、言いようのない怒りを感じる。
そうでもなければ、自分の身内をそのように評価することはないだろう。そしてきっと、それがキーンと村に住まうエルフの間に立った彼女の至った結論なのだった。
両方を知っているからこそ、アリアさんはキーンの身を案じている。
そうでもなければ、わざわざ森の外まで迎えにはこない。
「キーン、愛されてるね」
「い、いまのでそうなるんです?」
もっとも、隣を歩く青年は自覚していないようだけど。
ボクはそれも仕方ないと思いつつ、改めて前を向いて歩みを進めた。すると、
「……う、眩しい!?」
先ほどまで鬱蒼とした木々ばかりだった道が開ける。
空からは日が差し込んで、草木を照らしていた。次第に目が慣れてくると、そこに広がっていたのは木造の建物がいくつか並ぶ程度の集落。
そして、ボクたちを出迎えるようにして――。
「ようこそいらっしゃいました。……王都からの使者様方」
一人の老いたエルフを先頭に、多くのエルフが一団となって現れた。
その異様な空気に息を呑んでいると、おもむろに老いたエルフが静かに言う。
「立ち話はなんですから、気軽に儂の家までお越しくださいませ」――と。
声色と言葉が一致せず、恐怖しか抱けなかった。
そして、
「これ、キーン。お主には個別に話があるからのぉ?」
「…………」
まるで釘を刺すように、青年に一言する。
こうしてボクたちは、いよいよ目的の地へ足を踏み入れたのだった。
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