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万年2位だからと勘当された少年、無自覚に無双する【WEB版】  作者: あざね
第34章

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202/211

4.幼馴染み、というもの。

あとがきの新作もよろしくです。







「ところで、リリアナ? 一ついいかしら」

「はい、どうされました?」




 小石を全力投擲してから、アリアはふと王女に声をかける。

 リリアナはどうしたのかと首を傾げながら、エルフ少女の言葉の続きを待った。しばしの間を置いて、アリアは心なし声を小さくしながら言う。



「あっちでバカの怪我を治してる男、貴女の幼馴染みなのよね?」

「えぇ、そうですね」



 示された方を見ると、リリアナの幼馴染みことクレオはキーンに治癒術を施していた。思ったよりも完璧な一撃を喰らったのか、なかなかに大量の鼻血が流れている。

 その様子を確認してから、王女はアリアに向き直った。

 すると、エルフの少女はまた声を詰まらせる。



「あ、あの……」



 何やら赤面しているが、いったいどうしたのだろう。

 リリアナがまた不思議に思って首を傾げていると、アリアは――。



「ねぇ、幼馴染みの男って……さ?」

「……はい」

「ど、どんなプレゼントをあげると良いのかしら?」

「………………はい?」



 思わぬ方向から問いかけを投げてきた。

 しばしの沈黙の後、キーンの幼馴染みは慌ててこう叫ぶ。



「ち、違うからね!? た、ただあのバカの誕生日が近いから!!」



 それを聞いて、王女はようやく事情を察した。

 そして思わず吹き出して、笑ってしまう。



「あははっ!」

「わ、笑わないで!? いいから答えなさい!!」

「あ! ごめんなさい、馬鹿にするつもりはないのです」



 とは答えつつ、まだリリアナは笑っていたが。



「い、いいじゃない! まったく、もう……!」



 それに対してアリアは、少し拗ねてしまったらしい。

 頬を膨らせて子供っぽい仕草で、髪の先をいじっていた。リリアナはそんな彼女を見て、ゆっくりと呼吸を整える。そして、微笑みながら言うのだった。




「大切な方からのものなら、なんでも嬉しいと思いますよ?」――と。




 それを聞いて、アリアはきょとんとした表情に。

 だが、すぐに納得したように頷いた。



「そ、そうよね!! このアタシが選ぶのだもの!!」



 そして意気揚々。

 ころころと表情を変えるのだった。そして、



「あれ? でも、それって――」



 なにかに気付いたのか。

 リリアナの方を見て、こう訊ねるのだった。



「もしかして、貴女がそうだから……なの?」

「あ……」




 リリアナはその指摘を受けて、ふと我に返る。

 ちらりとクレオの姿を見た。そして、



「そ、そうかもしれませんね……!」




 ほとんど無意識だったことに気付き、自身も頬を赤らめるのだった。



 


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新作ラブコメです!

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