表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
万年2位だからと勘当された少年、無自覚に無双する【WEB版】  作者: あざね
第34章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

200/211

2.アリアという少女。

新作の応援もよろしくです。






「えっと……確認するけど、キミはキーンの幼馴染み、なんだね?」

「人間如きが高潔たるエルフのアタシに、軽々しく口を利かないでくれる?」

「………………」



 ボクはキーンを殴り続けるアリアという少女を彼から引き離し、その最中に出てきた言葉を繋ぎ合わせて対話を試みる。すると彼女は、まるでゴミを見るかのような眼差しをこちらに向けてきた。どうやら人間とエルフの関係について、かなり強烈な思想を持っていそうだ。

 銀色の長い髪に、蒼の瞳。

 そしてスラリとした身体つきは、伝承に出てくる古来のエルフそのもの。しかしながら、どこかキツイ印象を受ける視線によって、近寄りがたさを生んでしまっていた。


 ボクは思わず苦笑して頬を掻きつつ、どうしたものかと悩んでしまう。

 すると、率先して前に出る人物がいた。



「お初にお目にかかります、アリア様。私の名は、リリアナと申します」



 ボクの幼馴染みであり、王女のリリアナだ。

 彼女は表情を一つも崩さずに、恭しく頭を垂れると片膝をついてみせる。その所作はさすがとしか言いようがないのだが、身分を知っている手前、どこか肝が冷えてしまった。

 そして、それを知らないアリアは――。



「あら、人間風情にも話ができそうな子がいるじゃない」

「お声を拝聴する機会をいただき、ありがたき幸せです。アリア様」

「うふふ、悪くないわ。貴女――」



 どこか気が大きくなっているらしく、腕を組んで胸を張って笑っていた。

 周囲の寒気を覚える様子など、気にもならないらしい。アリアはリリアナに対して、頭を上げるように告げると、次に顎で立つように命じた。

 その上で、王女の全身を舐め回すように見て言うのだ。



「その気があれば、アタシの従者になる? パパに話を通してあげる」

「う、うわぁ……」



 小さく笑みを浮かべ、リリアナの顎に指を這わせながら。

 そんな様子を目の当たりにして、ボクは思わずそんな声を漏らしてしまった。するとアリアは声に気付いたのか、思い切り眉間に皺を寄せて睨んでくる。

 そして、鼻面が当たりそうな距離までボクに接近して釘を刺してきた。



「貴方は気に食わないわ。奴隷にこそ相応しいけど、どうやらそこの子の友人らしいし、最低限の食事くらいは用意してあげる」

「あ、はい……」

「それでも破格の条件であること、肝に銘じないさい」

「……う、うん」



 ボクが小さく頷くと、どうやら納得したらしい。

 キーンの方を振り返ったアリアは、改めてこう宣言するのだった。



「王都から使者がくることは報せを受けているわ。……不服だけど、パパが受け入れると言っているのだから、招き入れてあげる。ただし――」



 キーンを指さしながら。




「そこのバカはもう二度と、王都に返さないから!!」――と。



 


https://ncode.syosetu.com/n4993ke/

下記リンクから!!



面白かった

続きが気になる

更新がんばれ!




もしそう思っていただけましたらブックマーク、下記のフォームより評価など。

創作の励みとなります!


応援よろしくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ