5.マリン、調理開始。
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「……さて。それでは早速、こちらの野菜を切っていきましょうか」
マリンは腕まくりをしつつ、まな板の上に置かれた数々の食材を見る。
手にはまだまだ使い慣れない包丁を持ち、とてつもなく不器用な手つきで調理を始めるのだ。彼女が作るのは、かの英雄が愛したという『カレー』だが、
「キャロットにポテト、オニオンを一口サイズに切って……あら、どうしてこんなに滑るのかしら。まったく、言うことを聞きなさい! 貴方たちは、わたくしの手捌きで美味しくなるのですわ!!」
食材を押さえつける手が、何とも恐ろしい。
実際、幾度となく指先を切っては治癒魔法をかけていた。
何事においてもマリンは不器用であるため仕方ないのだが、こと料理については、その一言で片付けることさえおこがましい。そう思わざるを得ず――。
「きゃあ! どこに行くのですか、食材たち!!」
するりと、彼女の手を抜け落ちたいくつかが、床の上を転々とする。
当然ながらマリンは、それらを拾いあげようとするのだが、そうしている間に他のものが床に落ちてしまった。あっちを立てれば、こちらが立たず。
最終的にどうなったかといえば……。
「あぁ、もう! 全部、水洗いからやり直しですわ!?」
さすがに、そうはならないだろう。
そうツッコミを入れたいが、食器から調理道具、そして食材に至るすべてをぶちまけていた。実際にそうなっているのだから、仕方がない。彼女自身も不服極まりない様子であるが、渋々といった顔で道具や食材を拾っていた。
周囲の学生は手伝うべきか悩みつつ、見守ることを選択したらしい。
たしかに危なっかしいが、まだ致命的なミスをしたわけではないからだった。砂糖と塩を間違える程度までならきっと、どうにかリカバリーができる。
そう考えて見守っていたのだが――。
「あら。お砂糖とお塩が混ざってしましましたわ?」
――リカバリー以前の問題、発生。
あろうことかマリンは、砂糖の箱の中に塩をすべて投入したのだ。
青ざめる学生たち。彼らはさすがに手を貸すべきか、そう悩み始めたが……。
「まぁ、手間が省けたと思えば全然ありですわ!!」
当の本人はそういうと、大きな高笑いをし始めるのだった。
そうなっては、手を貸す暇すらない。
そして、同時に皆が思うのだ。
『え、カレーに砂糖……?』――と。
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