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万年2位だからと勘当された少年、無自覚に無双する【WEB版】  作者: あざね
第32章

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4.ダン・ファーシードの煩悶。

久々に連日更新。

新作もよろしくね。









 ――何かがおかしい。

 ダン・ファーシードは一人、そのことに煩悶としていた。

 クレオは王都立学園で、一生懸命に優秀な成績を残している。そのことを称えたいという感情は、胸の奥底にあった。しかし、それ以上に焦燥感が自分を苛めるのだ。


 このままではいけない。


 その言葉は、いったいどちらの意味だろうか。

 自分に対するものか、それともクレオに対して向けたものか。

 ダンはひたすらに、湧き上がる黒い感情を抑えていた。だが――。




「お父様! 見てください、ボク――」

「また、2位か……?」

「……え?」




 ある時、ふと気が緩んだ瞬間だ。

 元気よく成績の報告に訪れたクレオに対して、ダンは言ってしまった。



「いい加減に、1位を獲るべきではないか?」――と。



 それが優秀な息子に向ける言葉であって良いはずがない。

 そのことは、ダンが最も理解していたはずなのに。

 口をついて出た瞬間、感情が止められなかった。




「いい加減にしろ! 公爵家に中途半端な才能は要らない!!」

「う、わ……!?」




 気が付けば、駆け寄ってきた息子を突き飛ばしていた。

 瞬間、ハッとするダン。クレオは何が起きたのか、理解できていない様子だ。幸いなことに怪我はしていないようだが、父親にとってはそれどころではない。

 自分はいま、何をしたのか。

 最愛の息子に手を挙げ、邪険に扱った。

 その事実が彼の心に、暗い影を落としている。




「……しばらく、一人にさせてくれ」




 それを必死に覆い隠して、ようやく絞り出したのは小さな声。

 震えるそれに、クレオは恐怖を抱いただろうか。

 ダンは申し訳ない気持ちでいっぱいだった。







「なんだ……? なにかが、おかしい……!!」







 正体不明の焦燥感と、原因明解の罪悪感。

 その狭間で、ダン・ファーシードは煩悶とし続けた。








「このまま、では……!」







 自分はクレオに対して、なにか決定的な行為に及んでしまう。

 そんな直感が彼の中に生まれていた。しかし、




「どうすればいい。どうすれば……?」




 その時のダンに、答えは出せない。

 そして、月日は無情にも流れていくのだった……。




 


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もしよければ、下記のリンクより。


以下テンプレ。




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