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11.一つの戦いの終わりに、悩みが尽きず。

(*‘ω‘ *)別作品の電子コミック発売があったり、メンタルが色々とやられてますが、ボクは生きています。元気ではありません。









「みなさん、大丈夫だったんですね!」

「あ、うん……」




 村に戻ると、ミトスが安堵した様子で迎えてくれた。

 しかし、ボクは曖昧な返答しかできない。山賊たちとの戦い、そしてそこで知った事実を少年に伝えるかどうか迷ってしまうのだ。死霊術師は逃したらしく、ミトスが消滅せずに残っている理由はそこにあると思われる。

 そして、それ以上にボクの思考が混濁しているのは確かだった。



「あの、クレオさん。……顔色が悪いですけど、どうしました?」

「…………え?」



 表情に出ていたのだろう。

 遠慮がちにミトスに指摘され、ボクはまた考え込んでしまう。

 オドが、二度目の死を迎える間際に口にした言葉の意味。以前に見た英雄の墓標と繋がりがあるとして、しかし『神の寵愛』というのは何のことか。

 それに、彼との戦闘中にボクは一度、意識を完全に失った。

 だというのに、どうやって勝利したというのか。



「あぁ、少し疲れているみたいだ」

「そ、そうですか? それなら、少し休んだ方が……」



 考えれば考えるほど、意味が分からないことばかりだった。

 オドの言葉は、無意味な嘘とも思えない。だからこそ、ボクは困惑しているのだ。――あぁ、駄目だ。考えが一つにまとまらず、色々な方向へ飛んで行ってしまう。

 これは、ミトスの言う通りに休憩を取った方が良い。



「……リリアナ。その、悪いけど休んできていいかな?」

「えぇ、もちろん。クレオ、無理はしないでください」

「うん、ありがとう……」



 ボクは幼馴染にそう確認し、昨晩同様の寝床へと向かった。

 今日はもう、考えるのはやめておこう。



 そう思いながら。

 しかし、頭痛は絶え間なくボクを苛めるのだった。










「……大丈夫、ですかね」

「…………」



 キーンの言葉にリリアナは何も返さず。

 ただただ、彼の消えていった方向を見つめていた。

 最後の状況だけはキーンから聞いたが、結局のところ具体的な話はクレオにしか分からない。だからリリアナは、現時点での明言は避けた。

 それでも、どうしようもなくストレスの溜まる展開だ。



「まったく……」



 王女は思わずそう呟いて、一つ大きく息をつく。

 すると、そんな彼女におずおずと声をかけてきたのはミトスだった。




「あの、リリアナさん……?」

「ん、なんですか?」

「えっと……」




 リリアナが返すと、少年はしばし沈黙。

 そして、意を決したようにこう言うのだった。





「……自分も、一緒に連れて行ってくれませんか!?」――と。





 


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