2.王女様の脅し方。
(*‘ω‘ *)ちょっとコメディ。
※第2巻発売情報を活動報告に載せました。参照いただけますと幸いです!!
「く、くそ……!」
数的有利がある以上、賊に負ける面子ではなかった。
縄に縛られた男は、苦虫を食い潰したような表情を浮かべながら幾度となく悪態をつく。ボクたちは周囲に注意を払いながら、その男に話を聞くことにした。
「えっと、話を聞かせてもらえますか?」
「へ……。坊主、拷問なんてした経験のないクチだな? 育ちだって良いように見える。力の差はあっても、それじゃあ口は割らねぇぜ」
「……うーん」
しかしながら、そこで行き詰ってしまう。
たしかに男の言う通り、ボクたちのパーティーはそんなことを想定して組まれていなかった。人を傷つけて情報を引き出すだなんて、考えたこともない。
これは、どうしたものか。
そう思っていると、おもむろにやってきたのはリリアナだった。
「どうしたの?」
「いえ、ここは任せてください」
「え……それって、どういう……?」
彼女はボクの疑問に答えず、片膝をついて男と向かい合う。
そして、こう言った。
「なるほど。情報は渡さない、と言うのですね?」
「あぁ、そうさ。なんなら、嬢ちゃんが身体で引き出すか? それならオレも、もしかしたら口を割るかもしれねぇ」
すると賊は、嫌らしく笑って。
とても笑えない冗談を口にするのだった。
だがしかし、リリアナは表情を一つも変えずに淡々と答える。
「それは、できませんね。残念ながら」
「そうかい。だったら――」
話は終わりだ、と。
男が会話を打ち切ろうとした。その時だ。
「――でしたら、不慣れでも拷問せざるを得ませんね」
「へ……?」
「え……?」
リリアナが、真顔でそう告げたのは。
ボクと男は思わず、間の抜けた声を発してしまった。
それでも幼馴染は至って真剣な表情のまま、こう続けるのだ。
「不慣れなので、もしかしたら情報を聞き出す前に殺してしまうかもしれませんが。そうなった時は、仕方がありません。――えっと、ひとまず上級魔法を一つ撃ち込んでも? お腹に風穴は空くかもしれませんが、どの程度で人間が死ぬか分かりませんので……」
「………………」
「………………」
黙々と作業を始めるリリアナ。
冗談には思えない彼女の様子に、ボクと男は青ざめた。
そして、いよいよ魔法を放とうと、あまりに膨大な魔力を練り上げ始める。顔が引きつる男に、無表情のまま準備が整ったリリアナ。
そうなっては、男も限界だったのだろう。
「わ、分かった!? 謝るから、話すから!! 頼むからやめてくれぇ!?」
観念した様子で、賊は悲鳴に近い声を上げたのだった。
「…………」
ボクは矛先を収めた幼馴染みを見て、冷や汗を流す。
どこまで本気だったのか、それは彼女にしか分からない。
だからこそ、苦笑いが顔に張り付いてしばらく取れなかった……。
https://ncode.syosetu.com/n6120gr/
こちらカクヨムコン参戦中です!!(下の方にリンクがあります)
面白ければ、応援いただけると幸いです。
面白かった
続きが気になる
更新がんばれ!
もしそう思っていただけましたらブックマーク、下記のフォームから評価など。
創作の励みとなります。
そんでもって、大増量の書籍版もよろしくね!!




