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万年2位だからと勘当された少年、無自覚に無双する【WEB版】  作者: あざね
第29章

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162/211

7.幼い日の約束。

あれ、投稿直前になって矛盾点(あとでサイレント修正かも


2巻の発売日、決定しました!

今回も書き下ろししまくりましたので、よろしくです!!








「……ねぇ、リリアナ?」

「どうしました? クレオ」

「さっき、エスカリーテと話してたけど何かあったの?」

「……………………」




 ボクが訊ねると、リリアナは黙り込んでしまった。

 荷馬車に揺られながらもキーンたちからは距離を取り、話しやすい状況を作ってみるのだけれど。それでも幼馴染みは、どう話したものかといった様子だった。

 急かすようなことはしない。

 彼女は頭も勘も良い。的外れな考えはしていないはずだった。


 その上でのリリアナの行動の意図は、いったいなんなのか。

 ボクが黙っていると、一つだけ彼女が漏らした。



「クレオは、すべてが計算されているとしたら、どう思いますか?」

「え……? すべてが、計算?」

「………………」



 訊き返すと、幼馴染みはまた黙る。

 『すべてが計算』とは、いったいどういう意味だろうか。

 ボクが首を傾げているとまた、リリアナは小さくこう言った。



「果たして、敵は魔族か。それとも――」



 眉をひそめる王女。

 それ以降は、もう何も語らなかった。



 敵は魔族。

 その前提にどうして、彼女は疑問を持っているのか。

 ボクにはそれが、すんなりと呑み込むことができなかった。ただ、やはりリリアナが無意味なことを考えるとは思えない。



「あの、さ。リリアナ……?」



 だから、答えない彼女にボクはこう伝えた。




「いつか、約束したよね。一緒に――」

「――『一緒に英雄祭を楽しもう』」

「覚えてたんだ、リリアナ」

「もちろんです」




 よかった、と思う。

 彼女は間違いなくボクの知るリリアナ。

 だから、ボクは夕日の沈む地平線を見ながら言った。






「必ず、一緒に英雄祭を回ろうね」――と。






 確認するように。

 大切な幼馴染みが、どこか遠くへ行ってしまう気がしたから……。



 


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新作です!!(下の方にリンクがあります)

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