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万年2位だからと勘当された少年、無自覚に無双する【WEB版】  作者: あざね
第25章

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3.お茶会での想定外。








「ハズレの世代の1位……?」

「えぇ、そうです。ダン・ファーシード公爵は学園生時代に、そう呼ばれていたのです」



 紅茶を啜りながら、リリアナはそうキーンに語った。

 青年は蔑称としか思えないその称号に、思わず眉をひそめる。

 王女が語ったのはダンがまだ、学生であった時のこと。そこでの彼は、多くの分野において1位を獲得してきた。しかし、そんなダンに付けられたのは――。



「当時の学園には、今ほどの人材がそろっていませんでした。もちろん、レベルが低かったと断言はできませんが、その時代の大人には見下されていたそうです」

「そんな、ことが……」

「あの公爵がエキスパートたれ、という家訓に執着したのはそれが原因かもしれません。クレオに必要以上に厳しく当たったのも、ですね」



 ――もっとも、無能であることに変わりはありませんが。


 リリアナはそう言って、また紅茶を口にする。

 そんな王女に対して意見をしたのは、すぐ隣に座ったエスカリーテ。



「リリアナお姉ちゃん……」

「あぁ、すみません。貴女の前でしたね」



 失言だったと、それを認めようとした。

 しかし、公爵家の少女は首を左右に振る。そして、



「ううん。お父様がおバカさんだったのは、違いないから」



 容赦のない肯定の言葉を口にした。

 キーンはそれに、思わず苦笑いをしてしまう。

 だがそんな青年の反応など関係ない、と言わんばかりに。エスカリーテは、小さな声でこう続けるのだった。



「ただね、お父様もお父様で苦しんでたと思うの」

「エスカリーテ……」



 ほんの少し目を伏せて。

 少女はふっと息をついてから、キーンにこう問いかけた。



「ねぇ、エルフのお兄ちゃん?」

「……はい。なんでしょうか」



 小さく微笑んで。

 これは冗談ではなく、本気だという口調で。




「将来、わたしと結婚してくれませんか?」――と。




 その言葉にはリリアナも唖然としたようで。

 キーンと王女は顔を見合わせた後に、声をそろえて叫ぶのだった。





「えええええええええええええええええええええええ!?」

「えええええええええええええええええええええええ!?」





 王城に響き渡るそれに、多くの家臣たちが首を傾げる。

 だが、それもまた仕方のないことだった。



 


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