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万年2位だからと勘当された少年、無自覚に無双する【WEB版】  作者: あざね
第24章

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125/211

2.選定。

みなさん、書籍版は買ったかな?

あちらでしか見れないストーリーも満載! 再構築された万年2位をぜひ、よろしく!








「なぁ、キーン?」

「どうしたんだ、エリオ」

「いいや、少し気になったことがあってな」



 控室で武器などの準備を進める最中。

 ふと、エリオがキーンにそう声をかけた。彼女は剣を確認しながら言う。



「お前はこの勝負で、クレオの傍にいるに相応しい者であることを証明する――そう言っていたな。でもそれは本当に王女リリアナに勝つこと、なのか?」

「あぁ、そのことか」



 すると青年は、ふっと笑ってこう答えた。



「決して勝つことがすべてではないさ。ただ――」



 拳を握りしめて。

 扉の方に目をやりながら、まるで誰かに話しかけるかのように。



「私は、私にしか出来ないことがあること、その価値を証明するだけ――そういうことですよね?」



 いいや、たしかに扉の向こうにいる人物に告げた。



「王女様?」――と。



 その言葉から数秒の間を置いてから、ゆっくりと扉は開かれた。

 そこに立っていたのは――。



「意外に、鋭いのですね。エルフの英雄――その末裔さん?」



 桃色の髪をした少女――王女リリアナだった。

 彼女は腕を組んで、小さく微笑む。



 そして、おもむろにこう口を開くのだった。










「一度、しっかりと話をしてみたかったのだ。此度は共に、この決闘について話し合おうではないか」

「は、はい……。えっと、アラン団長」

「はっはっは! そう固くなるな。儂のことは呼び捨てで良い!」

「そうですか、ありがとうございます」



 少しばかり緊張したこちらを見て、アランさんは豪快に笑った。

 そして用意された席に座るよう促され、ボクはそこに腰を下ろす。彼も自分の席に座り、そこで改めてこう切り出した。



「しかし、アルナが認めた者というから、どのような偉丈夫がやってくるかと思えば。存外に愛らしい少年ではないか」

「ははは。愛らしいかは、分かりませんが」



 彼なりの冗談なのだろう。

 ボクが頬を掻きながら小さく笑い返すと、アランさんは頷いた。



「だが、佇まいで分かる。相当な実力者だな。ただ少しばかり、自分の力を過小評価している節も感じ取れるが――」



 ――なに、そこは気にすることではないか。


 そして、そう口にして舞台を見下ろす。

 彼は急に静かになって、しばしの間を置いてこう語り始めた。



「此度の決闘、あるいは国の未来を左右するかもしれないな」

「え……?」



 ボクは首を傾げる。



「この国にある才能の結集。それが、いかほどの力を見せるのか――王女様から、話は聞いているのだろう?」

「………………」



 こちらが黙ると、アランさんは視線だけを向けた。

 無言を肯定と受け取ったらしい、ふっと息をついてから小さな声で続ける。



「正直なところ、この戦いについてこられない者は邪魔にしかならない。いても足を引っ張ることにしかならないだろうからな、王女様はそれを見極めるつもりだろう。そして、何よりも――」



 そして最後に、こう告げた。



「キミという新たな主に、相応しいかどうかを」――と。




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