表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
万年2位だからと勘当された少年、無自覚に無双する【WEB版】  作者: あざね
第24章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

124/211

1.決戦の舞台へ。

書籍版もよろしくお願いします!

そちらでしか読めないストーリーもありますので!!

(`・ω・´)ゞ








「久しぶり、だな。王城に顔を出すのも……」



 ボクは王城の中にある騎士団員の訓練場で、思わずそう口にした。

 決闘が行われるということもあって、騎士団員のみなさんは運営に回っているようだ。ぶつかり合う金属の音はなく、話し合う人の声に満ちている。

 広々とした土がむき出しになった空間。

 そこにボクたちパーティーメンバーは立っていた。



「よう、きたな。クレオ」



 そんなこちらに声をかけてきたのは、騎士団の副団長。

 これから決闘を行うとは思えない気軽さで、アルナは笑っていた。



「エリオたちを控室に案内しろ、って言われてな」

「そうなんだ」



 ボクが頷くと、彼もまた頷く。

 そして手招きをして、ボクたちを訓練場から少し離れた一室――控室というにはやや豪勢な作りをしたそこに通した。仲間たちがソファーに腰かけるのを見ると、アルナはこちらを見て不意にこう言う。



「あぁ、クレオには特等席が用意してあるぜ」

「特等席……?」

「おう」



 首を傾げるボクを見て、彼はまた手招き。

 どうやらここでキーンたちとは一度、離れ離れになるようだった。しかしそれも公平を期すためには必要なことだろう。

 そう思って、ボクはまたアルナについて歩く。

 その道中で少年騎士は、ほんの少し昔を思い出すように言った。



「俺はてっきり、クレオも騎士団に入るものだと思ってたんだ」

「ボクが騎士団に……?」



 答えると彼は、頬を掻きながら続ける。



「俺はクレオ以上に強い奴を知らなかったからな。たしかに剣技の面だけでは、俺はお前に勝っていたかもしれない。だけど、それ以外は――」



 そこで言葉を切って、アルナは笑った。

 悪戯好きな子供のような、無邪気な表情で。



「さて、着いたぜ」



 そんな彼にこちらが呆然としていると、どうやら到着していたらしい。

 ある扉の前で、アルナは道を譲ってきた。



「俺はこれからリリアナとマリン、二人と打ち合わせするからさ。クレオはこの扉の先にいるやつと、談笑していてくれ」

「え、うん……?」



 そして、そう言うと。

 アルナはボクに背を向け、去って行ってしまった。



「誰、だろう……?」



 残されて、首を傾げるしかない。

 しかし中に入る以外に選択肢はないようだった。

 そんなわけで、ボクはドアノブに手をかけてゆっくりとそれを開く。



「うわぁ……!」



 すると、そこに広がっていたのは先ほどの訓練場。

 それを俯瞰するような、大きな舞台だった。なるほどたしかに、ここは特等席と言って然るべきだろう。そして、その景色に目を細めていると――。



「あぁ、お前がクレオか」

「え……?」



 不意に、死角からそう声をかけられた。

 見ればそこに立っていたのは、ゴウンさんに見劣りしない偉丈夫。重厚な鎧に身を包んだ彼は、皺の多い顔に笑みを浮かべていた。

 しかし柔和なその表情に反して、まとう空気は鋭い。

 潜ってきた修羅場の数が違うのだろう。


 そんな戦士は、ボクに手を差し出しながらこう名乗るのだった。



「儂の名はアラン・ゴールドマン。待っていたぞ、アルナが認める者よ」




 


面白かった

続きが気になる

更新がんばれ!


もしそう思っていただけましたらブックマーク、下記のフォームから評価など。

創作の励みとなります。


応援よろしくお願いいたします。

<(_ _)>


そんでもって、大増量の書籍版もよろしくね!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ