10.キーン・ディンローの朝。
短いですが、この章の〆ということで。
書籍版も応援よろしくです!!
続刊など、物語をさらに前へと進めるために(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
――そして、決闘の朝を迎える。
キーンは一人宿の一室で、朝日に目を細めながら深呼吸をした。
今日の戦いはきっと、自分のその後を決める大切なもの。負けることの許されない、自身の価値を懸けた戦いだった。
だが、緊張はない。
尻込みするような弱い気持ちも出てこない。
「あぁ、大丈夫だ」
それを確かめるようにして、青年は一つそう呟いた。
なぜなら、自分は一人ではないのだから。エリオとマキという、相手に劣らない仲間たちがいるのだ。その実力を日々目の当たりにしてきた彼は、彼女たちに全幅の信頼を置いている。もちろん、だからと言って油断することはないが――。
「――むしろ、楽しみだな」
キーンは、そう口にした。
自分の力を示すために王都へと足を運び、クレオに出会って今がある。
ここまでやってこられたのは、彼の存在があってのことだ。そんな彼について行く、そのために。そして何よりも、受けた恩に報いるために。
「キーン。準備は良い、かな?」
「……はい、クレオさん」
開け放たれた扉の向こうから、少年がそう声をかけてきた。
青年は一拍置いてから、それに応える。
生涯忘れることのできない戦いが始まる。
キーンは微笑むクレオの方へと、その一歩を踏み出した。
面白かった
続きが気になる
更新がんばれ!
もしそう思っていただけましたらブックマーク、下記のフォームから評価など。
創作の励みとなります。
応援よろしくお願いいたします。
<(_ _)>
そんでもって、大増量の書籍版もよろしくね!!




