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万年2位だからと勘当された少年、無自覚に無双する【WEB版】  作者: あざね
第23章

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2.クレオへの依頼。

今日から2週間、毎日更新がんばります。

同時に新作を上げるという、まさかの自殺行為も(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾









「えっと、リリアナ。久しぶり……」

「えぇ、お久しぶりです。そちらはずいぶん、自由に過ごしていたようで」

「あははは。これでも、色々と大変だったんだけどね?」

「はい。そのあたりのことは、アルナから報告を受けていますので」



 ボクの言葉に、紅茶を口にしながらリリアナは答えた。

 宿の談話室には独特の緊張感が漂っている。それもそのはず、王女がお忍びで訪れたとあっては、この宿の主も気が気でないはずだ。

 自然と人払いがされ、現在この部屋にいるのはボクとリリアナ、アルナの三人だけ。紅茶を用意した従業員も、いつの間にか立ち去った。



「ところで、その象徴って? なんの冗談なのかな」



 久しぶりに会う幼馴染との会話は、なぜか重苦しいものになる。

 こちらが問いかけると、彼女は少しだけ間を置いてからこう答えた。



「アルナからの報告にもありましたが、少しばかり困った事態になっているのです」

「困った事態……?」



 ボクが首を傾げると、リリアナは頷く。



「えぇ、クレオも対面したのでしょう? 赤の瞳をした種族――」



 そして、こう言った。



「魔族、と呼ばれる者たちと」――と。







「あれ、宿がやけに静かだな」



 日も傾きかけた頃合い。

 キーンはクレオに相談したいことがあり、宿へと向かっていた。

 すると到着から間もなく気付くのは、普段なら多くの旅人が行き来するそこが、あまりにガランとしていること。


 入口から中に入っても、誰もいなかった。

 不用心だなと、そう思いながらキーンはひとまず談話室へと向かう。



「ん……?」



 そうすると、聞こえてきたのは話し声。

 身を隠して覗き込むようにすると、そこにはクレオとアルナ以外に、桃色の髪をした一人の少女の姿があった。



「あの女の子は、誰だ……?」



 見覚えのない人物。

 しかし、身に纏っている衣服から貴族であるのは分かった。

 マリンの時のように、クレオの学園時代の友人が会いにきたのだろうか。



「魔族が、王城に潜伏している……ってこと?」



 そう考えていた時だった。

 クレオが真剣な口調で、そう言ったのは。

 キーンは長い耳をピクリと動かし、そっと聞き耳を立てた。



「えぇ、そうです。私とお父様が秘密裏に調査を進めたところ、すでに魔族のものと思しき魔法の痕跡がいくつか発見されました」

「ということは、魔族がすでに内部で活動している……?」

「はい。大きな騒ぎにはしたくないので、家臣の中でも古株の者にしか伝えていませんが――現状では、いたちごっこです」



 少女の口振りに、キーンはほんの少し違和感を覚える。

 このような話をできるのなら、つまり彼女は王族の者ということになるからだ。だとすれば、護衛の一人もつけずに出歩くのは、まずあり得ない話。

 しかしながら、身分を隠していればおかしな話でもないかもしれなかった。

 それに、クレオとアルナの存在もある。


 この王都において、彼ら二人の傍にいる――これが、どれほど安全か。

 キーンはそのことをよく知っていた。



「それで、リリアナはボクにどうしてほしいの?」



 そう考えていると、クレオが少女――リリアナにそう訊ねる。

 すると彼女は大きく息を吸ってから、こう言った。



「私から、お願いをしたいのは一つ」



 真剣な声色で。




「クレオ、貴方にこの国を救ってほしいのです」――と。




 クレオだけではない。

 物陰から聞き耳を立てていたキーンも、驚きの言葉だった。



 


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