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しるし3(詩集)

サイダー

作者: さゆみ

飲み干した瓶の中身は

どこへ行ったのかなんて

だあれも考えやしなくて


その刹那に必死に浸り

希望と絶望を呑み込む

ゴクゴクゴク、がむしゃらに


気泡と切望が胸を抉る

もっと、もっともっと

不確かなセイを追い求める


はち切れんばかりの胃袋と

削られてゆく心の在りどころ


比例しないのは卑猥

それでも任務を遂行するのは


野性の血を絶たせないため

宇宙の法則をかえないため


まっすぐな視線は手折る

可哀想なんて通用しない


あなただけの使命でしょ

くたばることは許されない


電流は繰り返し流される

蘇らせるひとがいる


飲み干した瓶の中身は

どこへ行ったのかなんて

今さら何を言うの


ばかばかしくて……

排泄されたに決まってるでしょ

そして循環されていくの


うつくしく おいしく いとおしく







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― 新着の感想 ―
[一言] 炭酸は飲み方を間違えれば苦しいもの。 それでも、飲み込むのはきっと意地。 そうして走りきった先にあるのは称賛ではないだろう。 なんとも青春を、感じさせる苦い思い。 そんな事を感じさてく…
[良い点] 読ませて頂きましたが、サイダーの事に短く深く詩として描かれておられるなと思いました(^^)
2016/08/20 14:55 退会済み
管理
[良い点] ∀・)わかりやすい比喩かと。あっさり切り捨てる感じが何とも炭酸ですね。 [一言] ∀・)夏だからこそこの作品でしょうか?雰囲気あると思います。
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