第一話 本当に気づいているの・・・?
現在水華冷菜には、付き合っている恋人がいる。
「ねえねえ冷菜!風井先生かっこいいよねーw」
「え、うん・・・そうだね」
その相手とは、冷菜の通う学校の教師、風井紫希。
「水華さん、ちょっと来て下さい」
「あ、はいっ!」騒ぐ同級生を尻目に、冷菜は紫希についていった。
資料室まで来ると、紫希が口を開いた。
「すいません、急に呼び出してしまって・・・。この歴史の資料を
運ぶの手伝ってくれますか?」
「いいよ。これでしょ」そういって冷菜は、棚にある資料を取ろうとしたが
とどかない。ジャンプするなり背伸びするなり色々試行錯誤していると、
「とどかないなら無理はしないようにして下さい」紫希が資料をとってくれた。
「なっ・・・!これくらいとどくよ!」「あなたのその背じゃとどきませんよ」
くすくすと笑う紫希を見て、冷菜は紫希が全校の女子に人気があるのを
実感した。と同時に、自分は幸せだなと思った。
だが、冷菜には一つの悩みがあったのだ。
「紫希、大好きっw」「その気持ちは充分分かってますよ。さ、行きましょう」
冷菜の紫希への思いがなかなか伝わらないという事だった。
元はといえば、告白も冷菜の方から。よく、本当に紫希が自分を好きなのか
不安になることがあった。(紫希・・・本当に私の気持ちに気づいてるの?)
― 続く ―
実は教師と生徒の恋愛というストーリーは、前から
一度書いてみたかったストーリーの一つなので、
書くのがすごく楽しいです。
第二話はシリアスかも。