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これって••••••

 リナの父に襲われそうになった亜子。その父から雅矢が亜子を助けた。その時同じ桜柄の手ぬぐいだった。亜子はあの神社に落ちていた手ねぐいは雅矢じゃないかとかと疑問をもった。

 今日で長野にきてから10日の店番だ。あの事件から2日たったのに雅矢は店にこなくなった。 

 わたしは桜柄の手ぬぐいを持ってスタンバイしているのに、ジレンマだけがが襲ってくる。

『盆踊りと花火大会の日、長野に行くねぇ』波留からLINEがきた。もうすぐこの地区の夏祭りだ。『宏樹もくる?』『こない。亜子、宏樹に、きてほしいの』

 そうじゃない。わたしは肝心な時に上手く言えないから文章が、いつも意味不明になる。

 わたしも店先で楽しそうにしゃべる、げんさんとみどりさんが羨ましい。

 あんなに本音でトークをしている。でもわたしは他人の顔色ばかり気にしてしゃべってしまう。

 結局最後には後悔ばかりだ。夏祭りが終わると学校が近づく。

 今から考えただけで、毎日ストレスの雨だ。心が栄養不足で枯れそうだ。しかも二学期すぐに進路希望調査も出さないといけない。

 先を考えれば考えるほど、イライラと不安ばかりが募る。こんな、のどかな自然に包まれた環境でも、なにも発想も浮かばないのが現実だ。

「やあ!」

 不意打ちだ! ダサイ、じゃなくて雅矢が、突然やってきた。今日は、まだ四時だ。

「久しぶりだね」

 わたしはバカかぁ! そんな話しするなぁ。

「そうだね」

 雅矢も、ぎこちない返事しか返してこない。

「ケガ大丈夫?」

「たいしたことない。それより毎日店番してるの?」

「おばあちゃん入院してるから」

「それで最近見ないんだ」

「まえからよくきてたの、家は近所、何歳?」

「ちょっと待って!」

 雅矢が顔をあげた。

「ちょっと品物、選んでもいいかな」

「ごめん」

 雅矢が商品を選んでいる。いったいわたしは、なにをしてるんだろう。それより手ぬぐいだ。

「今日はこれをお願い」

 恥ずかしそうにチョコバットとタラタラしてんじゃないとニッキ水。それにわたしの好きなヨーグルだ。

「お菓子は全部五個ずつとニッキ水ですね」

「うん」

「いつもの駄菓子じゃないんですね。わたしこのヨーグル大好きでおいしいですよ」

「違う商品も食べてみたくなった」

「この手ねぐいって雅矢くんの?」

 わたしが手渡すと雅矢はうなずいた。

「見てたんだ」

 雅矢はわざとぼけたふりをした。

「家は住宅街近くにある山の方、年齢は十八、あと、この店は時々きてたから、おばあさん知ってる」

 すごいわたしの勝手な質問の解答してる。

「それより今夜、なにか予定ある?」

「えっ!」

 わたしは雅矢の言葉に心を誘拐された。持っていた手ねぐいが、その場から落ちた。

「手ぬぐい落ちたよ」

 体だけぽっかりそこに残っただけだ。

「う、うん予定ないけど」

「店が終わる頃、迎えにくるよ」


 


 今回も閲覧ありがとうございます。

 ひょんなことから亜子と雅矢は近づくことになった。亜子は自分の状況を理解しながら前に進もうとする。今後亜子は次第に雅矢に惹かれていくのか? それとも宏樹の存在はどうなるのか?

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