いざ、食堂へ!
前回予告をしていた通り、今回は長めです。
やってきました〜食堂!
食堂って呼んでるけど、日本の大学とかの食堂とは全然違って、オックスフォード大学のクライストチャーチの食堂の方が近いかもね!イメージはそんな感じ。
ただ、圧倒的に違うのは色が白と金で統一されていて、柱や繊細な装飾がギリシャのパルテノン神殿のような感じってところ。すごく清潔でお上品なんだ。初めて入った時はうっとりしてしまったよ〜♪
ガイドとサク、私が用意している間に戻ってきていたらしいリツを引き連れて食堂にやってきたはいいんだけど、既に私以外の家族が全員揃っていた....。やっちゃった。
縦に長いテーブルがど真ん中にあり、一番奥の左側に座っているのが、皇帝である祖父ファルビノ・カイル・リナ・ライトムーン。祖父の右隣に座っているのが、皇后である祖母ミヤビ・カミクラ・ライトムーン。
祖父側の側面の中で一番奥に座っているのが、王太子である父のヒュデルファス・ラトーレ・リナ・ライトムーン。父の手前に座っているのが、母のティサーナ・ヴェルナト・ライトムーン。その手前に座っているのが長男で1番目の兄のルイラーダ・トゥカ・リナ・ライトムーン。更に手前に座っているのが、次男で2番目の兄のリシャルカ・サレス・リナ・ライトムーン。
父の向かい側、つまり祖母側の側面の中で一番奥に座っているのが、父の弟で、私の叔父にあたるパラディノ・リナ・ライトムーン・ヴィオール。叔父の手前に座っているのが、叔父の奥さんで私の叔母にあたるスーザン・レア・ヴィオール。その手前に座っているのが、叔父の長男で私の従兄弟第1号にあたるラジェラース・ディ・ヴィオール。更に手前に座っているのが、叔父の次男で私の従兄弟 第2号にあたるエーリネル・カイ・ヴィオール。
ファルビノお祖父様はハイエルフ族。髪は青みがかった銀色でロングのストレートヘアをストンと降ろしている。瞳の色はマリーゴールド。身長は190cmとめっちゃ高い。
身体つきはめっちゃがっしりしていて、40歳くらいに見えるんだけど、実は5000歳超えてるんだって!!!やばくない!?!?時間感覚バグってるよね〜(笑笑)
プライベートは太陽のような人だが、仕事では冷徹らしい。
お祖父様は、仕事の時は基本的にいつも月白色ベースで東雲色とマリーゴールド色の糸で刺繍された漢服...もといエルフ族の民族衣装を着ているらしい。けれど、プライベートの時は絶対に来ていない。
なのに今日はプライベートでも民族衣装を着ているということは何かあるのだろう...。
その何かは父様を見れば大体分かるんだけどね(笑)
雅お祖母様は人族で、髪色は赤茶色でセミロングのストレートヘアをストンと降ろしている。瞳の色は東雲色。身長は170cmとやや高めで、月のような明るさを持つ優しい人だ。ちなみに祖父と結婚する前は泉王国で侯爵家の次女だったらしい。
足首まである純白のAラインワンピースにマリーゴールド色の帯を腰あたりに緩く巻かれており大変かわいらしい。『この服装につばの広い白の帽子を被り、丸く膨らんでいる傘を持ったらお花畑にいそうな少女の出来上がり〜♪ 』って私は密かに思っている。
お祖母様は人族だけど、お祖父様と添い遂げることになって寿命が大幅に伸びたらしい。
だからお祖母様も見た目は30歳くらいにしか見えない...。
ハイエルフパワーすげぇ...。
ほんで、お祖母様の本当の年齢はお祖父様以外誰も知らないんだって。
女性だったらあまり知られたくないのも納得だから私も聞かないようにしてるんだ〜。
父様はハイエルフ族で、髪は銀色と青色で、毛先に向けて青色が強くなっているロングのストレートヘアを後ろで1つに束ね、右肩から前に流している。瞳の色は東雲色。身長は188cmとお祖父様ほどではないが高く、細マッチョさんだ。常に穏やかで笑っているが、仕事では冷徹な一面を出すとか...出さないとか....?
とりあえず、父と祖父は極力怒らせないようにしようと思う。ちなみに父様の年齢は1000歳らしい。見た目は28歳くらい。
いやっ、若っ!!?父様そんな若いのに子供3人もいるの!??!?
父様は、来客や視察がある時は正装の民族衣装を書類仕事の時は軍服を着ている。
そして、今日は月白色ベースで女郎花色と山葵色の糸で刺繍されている民族衣装を着ていた。
どうやら今日は客人が来ているらしい。
母様はエルフ族で、髪色はプラチナブロンドに緩めのウェーブがかかっているスーパーロングヘアで、眼の色は山葵色。身長は169cmくらいとやや高め。天使みたいで、ゆるふわな美人さんだ。ちなみに父と結婚する前は、ライトムーン帝国の筆頭公爵家であるヴェルナト家の長女だったらしい。
母様の服装は、東雲色の宝石が着いたマリアティアラに銀と青のグラデーションのティアードワンピースを着ている。
...あれ、絶対父様の色だ...相変わらずラブラブだなぁ...母が幸せそうで私も嬉しい❤︎!
エルフ族は世界的に見ても長寿の一族だ。でもそれは、ハイエルフ族、竜人族、精霊族、魔人族、半神族以外の種族と比べてになるため雅お祖母様と同様、ハイエルフ族である父様と添い遂げることになった時から成長がエルフ族よりもゆっくりになったらしい。母様の実際の年齢は知らないが、見た目は23歳くらいだ。
我が愛しの兄の1人。ルイラーダ兄様はハイエルフ族。銀色の中に薄くプラチナブロンドが潜んでいる髪はストレートだが緩いウェーブがかかっているロングで、緩く1本の三つ編みにしてまとめている。瞳の色は浅緑色。線は細いが、父様同様、細マッチョさんだ。
知的な雰囲気があるが、それ以上に穏やかで優しく包み込んでくれる雰囲気の方が大きい。
傍にいるととっても安心する。ルイ兄様は12歳で、ちゃんと見た目も12歳だ。身長は中学2年生くらい。
今日は、青藤色ベースで石竹色と女郎花色の糸で刺繍された漢服を着ている。
背が高くて足もスラッと長いから漢服がめちゃくちゃ似合ってるんだよね!!!
我が兄ながらサイコーに美しいです!
もう1人の我が愛しの兄。リシャルカ兄様もハイエルフ族。銀色の髪にブロンドのハイライトが入っており、ストレートヘアだ。リィ兄様は、私が4歳くらいの時に『リィ兄様はミディアムヘアが似合う!』と言ってからずっとミディアムヘアを保ち続けているらしい。
めちゃくちゃ可愛いな、おい!?
オホン。話が逸れてしまうので戻そう。
瞳は桃色だ。線は細く、父様とルイ兄様同様、細マッチョさん。
好奇心が高めだが、人が不快になるようなことは絶対にしないとても心根のいい人だ。
そしてやはりというか、リィ兄様も穏やかで包み込んでくれるような優しさと雰囲気がある。年齢は8歳で、身長は小学4年生くらい。
今日は、ルイ兄様と同じベースの漢服に石竹色と柳染色で刺繍されたものを着ている。
こちらも背が高めなのでめちゃくちゃ似合ってます!!
リィ兄様もサイコーにかわいくて美しいです!!!
パラディノ叔父様もハイエルフ族だ。銀色で毛先に向けて赤茶色になるグラデーションのストレートヘアをロングボブにし、ハーフアップにしている。瞳はマリーゴールド色で、身体はがっしりとしている。どちらかというとファルビノお祖父様に近い身体つきだ。
雰囲気は一言で言うと太陽。...いや、太陽よりも暑いかもしれない...。まぁ、そんな感じの人だ。
そんな叔父様は、白のシャツに銀色の刺繍が少し入った黒のダブルブレストと長ズボンを履いている。
スーザン叔母様は獣人族で黒豹族の長の娘。黒髪でストレートヘア。今は腰あたりまであるロングの髪をストンと降ろしている。瞳の色は銀色で、黒色の丸いお耳と長い尻尾があり、浅黒い肌を持っている。それが黒豹族の長の一族である証らしい。身長は172cmと高めですらっとしたクール系美人だ。
白の生地に銀色とマリーゴールド色の刺繍が施されているアラビアンナイトドレスを着ていた。
とても綺麗で美しい...。
なんで、ここでアラビアンナイト!?と思う方もいるだろう。私も思った。
なので、智慧者に聞いてみたところ、黒豹族が住んでいる場所が砂漠ではないけど、とても暑いところなのだそう。そして、黒豹族の初代長が古代エジプトやアラビアンナイトが大好きな転生者だったらしい。だからそういったものが多いんだって。
10000年前のことなのに色濃く残ってるんだなぁ....よかったな初代長よ。お主の意思はまだ残っているぞ!そして、古代エジプト好きなのはすごくよくわかる!!
ちなみにスーザン叔母様が着ている衣装は、私が大きくなったら着てみたいと思っている服装の1つだ。
私もまたアラビアンナイトのファンになった者なのだろう。
初代長の気持ちがよくわかる!...知らんけど。
従兄弟1号のラジェ兄様は、黒髪に銀髪のハイライトが入っておりストレートヘア。セミロングの髪を後ろで緩く一つ括りにしている。黒豹族の特徴である丸いお耳と長めの尻尾、浅黒い肌の持ち主。瞳の色は白緑色で、母親の雰囲気を受け継いでいるのだろう、クール系の麗人だ。麗人と使っているがちゃんと男性。リィ兄様と同級生らしい。そんな麗人ラジェ兄様は、石竹色をベースに月白色と女郎花色の糸で刺繍された漢服を着ていた。
従兄弟2号のネルは、銀髪に黒髪のハイライトが入っておりストレートヘア。こちらは顔まわりと上段の髪はショートボブで、残りの髪をロングにし、後ろで一つに束ねている。黒豹族の特徴である丸いお耳と長めの尻尾、浅黒い肌と銀色の眼を持っている。溌溂とした雰囲気とクールな雰囲気を併せ持つある意味すごい美人だ。私と同級生らしいのでとても仲良くしている。
ネルの服装は、深緑色のハーフパンツに月白色のボリュームスリーブのトップスを着ていた。
洋服の系統は私とお揃いだ。
祖母と母、叔母、ラジェ兄様とネル以外は全員ハイエルフ族なんだよね〜。
「お待たせして申し訳ありません」
「いや、良いぞ。さぁ、ミシュよ、お主も席に着くのだ (ニコニコ)」
「「「「「「「「「・・・(ウンウン。ニコニコ)・・・」」」」」」」」」
「はい」
皇帝であるお祖父様から座って良いとの許しが出たので、早速リィ兄様の隣に座るため移動する。
.....ここの椅子、今の私には少しだけ高いんだよな〜...こう言う時はリツにアイコンタクトをして、(チラッ)....あ、気づいてくれた。よしよし。このまま私はじっとしてればいいんだ。
いやぁ、王侯貴族のマナーってやっぱり大変だよなぁ〜。でも生まれちゃったし、すごくいい環境にいさせていただいている事には変わりないからこれくらい全然我慢するんだけどさ、少しは幼女に優しくてもいいんじゃない?ってちょっとは思ったりするよね〜。まぁ、なんとかなるからいいかぁ〜。
そんなこんな考えていたらリツが席に座らせてくれ、そのまま食事の用意までしてくれていた。
本当にすごいと思う。
「...うむ。皆揃ったな?では食事の祈りをしようぞ」
「「「「「「「「「「"神よ自然よ。我々にお恵みを与えてくださり感謝します。精霊よ妖精よ。常に良き隣人となり、我々を支えてくれて感謝する。民よ。我々王侯貴族のために働き、精を出してくれ感謝する。また自身のため己の家族のため毎日一生懸命働いておるのは尊敬に値する。これからもより良い国を共に作って行こう。皆の働き・努力に敬意を表し、食事を頂きます。"」」」」」」」」」」
普段は世界共通語で会話をしているんだけど、こういう食事前の挨拶や儀式の時にはエルフの言語...古代語を話すんだよ。
「それでは、今日も民たちに感謝し、己の職務で精進しよう」
そう言って、お祖父様は朝食のサラダから食べ始めた。
お祖父様が食べ始めたら『食べていいよ』っていう合図だ。
さて、今日の朝食はっと...ドレッシングなしのサラダにバターだけ塗られた少し硬めのパン。冷めたコーンスープに果実水か。
『この中でどれが一番きつい?』と問われたら真っ先に答えるのはドレッシングなしのサラダだ。でもドレッシングがない今、ドレッシングなしで食べるしかないよな〜。
スープ → パン → サラダ → 果実水 → スープ の順で回していけばいけるか...?
...いけるな!まだマシだ!!...よしっ。いざ、参る!!
朝食が食べ終わり、みんなで談笑をしていた時にふと、お祖母様から声をかけられた。
ふぅ...。何とか食べ切れた〜...。
「....ミシュちゃん」
「はい」
「ミシュちゃんの今日のお洋服見た事ないものだけど、とってもかわいいわ!どこのお店で買ったの?」
「「「「「・・・(ウンウン)・・・」」」」」
「この服はですね〜..ふふふ...実は自分で作ってみたんですよ!!」
「「「「「「「「「えぇ〜!?!?」」」」」」」」」
「ど、どうやって作ったの?!」
「魔法で作りました」
「ま、魔法で?!」
「はい!刺繍は...少し苦手なので、魔法でコツコツと作っていたんです」
「ほぅ...すごいな...よくできてる」
「....はっはっはっはっ!さすが我が孫じゃな!!発想が斜め上じゃわい!!」
「えぇ..本当に...」
「.....ねぇ、ミシュちゃん。お願いがあるんだけどいいかしら?」
「?お祖母様のお願いであれば喜んで!」
「ふふ、ありがとう。あのね、お祖母様の普段着の服をミシュちゃんに1着頼んでもいいかしら?」
「...(パァァァァ)..喜んで!!!」
「ふふふふ、ありがとう」
この時、それ以外のみんなの心が『ぐっ。ミシュ((ちゃん))、天使』と一つになった。
『やったぁ〜!お祖母様をコーディネートとか超ラッキ〜!どんな感じにしようかな?』と思っていたミシュは、そんな風に思われ、見られていたことに気づかなかった。
7話を読んでいただきありがとうございます!
今回は家族紹介も含めて凄く長くなってしまいました。
次回もよろしくお願いします。