33え、死んだ?
「ふぅ〜、さっきは流石に死んだと思ったな。」エルサの魔力でスキルが発動できなかった。一応俺の転移スキルは脳で思い描いた時に発動出来るタイプなのであの時は死ぬ事しか想像出来なかったので発動までに至れなかった。今は来た道に帰っている途中なのだがある感覚は忘れられないな。まあ、Sランク相当の実力があると考えればああなるのは分かっていたので驚きはなかったがまさかあんな所で出会うなんてな、それに関しては運がなかったか。
来た時とは違い何事もなく宿に帰れた。一応いつも顔を合わせている見張りの人に話をしたら驚いていたが上に話してくれるらしい。本当にこの国の人は真面目な人が多いな。
部屋に入り地図にあの部屋のマークをつけ、外にある水魔法のシャワーで体軽く洗いすぐに寝る。一応明日入学式らしいし何より疲れた、犯罪者に襲われ本当に死にかけたしな。「はぁ〜、今日はいつもよりも気持ちよく寝れそうだ。」死ぬと思ったていたのに生きているのは心地よいものだな。俺はすぐに眠りについた。
のだがどうやらあんまり疲れていなかったのか直ぐに目を覚ました。「あれ、でもいつもよりも体が軽い。それに、、なんだここは、」目の前は明らかに俺が泊まっていた宿とは違いなんか、とても綺麗な場所で、簡単に言うと天国みたいな場所だった。もしかしてやっぱり俺はあの時死んでいたのか、それで死んだ後に宿に帰ってきたと思い込んでいたのか、としたらエルサだったか相当タチの悪い魔法を使ってきたな。
そんな風に考えたが死ぬ時は死ぬと考えていたので死神の案内が来るまで待っていよう。前のパーティーに居た奴らに挨拶くらいはしたかったがしょうがないな。周りを見渡すと何もないようなのでじっと待っている、と暇なのでどうせ死んだなら周りを探索しようと思う。
それで探索しようと一歩でた瞬間に後ろから「ごめん!ごめん!ちょっと待たせちゃったね!」と元気そうな声が聞こえたタイミングで景色が変わり少し離れたところに椅子、椅子の少し前の両隣に鎧を着た騎士、周りは石で囲まれた部屋になり後ろから肩にポンっ、と叩かれて後ろを見ると誰も居なかったので前を見るとその椅子に少年が座っていた。
「お〜、良かった、ちゃんと繋がったみたいだ。ではではこほん、クラヨイよ其方は私たちの試練に打ち勝ち見事勝者となった。天空の試練、大地の試練、死の試練、そして生の試練良くぞここまで耐え抜いた。よってここに褒美を与える。」いきなり変な場所に呼ばれていきなり変なことを言い出したみたいだ。
「あ〜面白いと思ったのにな〜、笑ってくれなかった。と冗談はさておきここは僕たちの世界で天国では無いから安心したね。でここに呼んだ理由?呼べた理由?なんだけど君って僕たちの玩具として世界に召喚されたんだよね知らなかったでしょ?勿論自分が呼んだ人をワザと殺す事なんてしないし他の人よりも強い力を与えてるんだよ。」その言葉を聞いて俺が所属していたパーティーの顔が思い浮かんだ。
「待って待って、君は特別だったんだ。今回の神様ウキウキ賭博パーティーでのルールで異世界から呼んだ人がどれだけ長生きできるかってテーマだったからさ君を強くするよりも周りを強くしたほうがいいかな〜と思って、、ってそんな顔してるって事は少し気に食わなかったんだよね。でも言い訳もあるんだよ〜最初のスキルはこっちで選べないからそれならもう君を強くして中途半端になるよりも生存力に振った方が面白くないか〜?」確かにそう言われてみれば一理ある、俺は最初が魔力探知のスキルだったからな、最初のスキルを神様で選べないのも面倒だな。
「そうだろそうだろ、でこの神様パーティーで僕が勝ったから君を呼んだって訳。あ、これに参加してる神は4人いて、ほら君の世界は4つの世界があるでしょ?魔法の国マギカ、剣の国ソストレ、暴力の国オレバス、そして君が今いる秩序と束縛の国タイタンそこに1人呼んで僕たちでそいつらを邪魔しながらゲームをするって訳。あ、こんな言い方してるけど僕たちだって君たちが死んだらたら悲しいんだよ、、」嘘っぽい悲しそうな顔を作ってるな。悲しいって賭けで負けたら誰でも悔しいだろうがよ。
「あはは、バレちゃったか。まあそんなことはどうでもいいけどさ!君が怒ってるも悲しんでいるのもどうでもいいんだ。なんたって勝利した僕は気分が良いだから神託を授けようと思って呼んだだけだし。」なるほどな、俺も神がゲームをしてたなんてぶっちゃけどうだっても良いがまさかフューターと戦ったのもお前らのせいか?どうやら心を読まれているらしいので質問してみることにする。
「お、鋭いね〜。それじゃあそっちから話そうか。確かあれはマギカとソストレの転生者が同時期に死んで君とオレバスの転生者の一騎討ちになったんだ。いつもなら皆んなで牽制し合うから厄災を一ヶ所に集める事なんて無いんだけど2人のとこの転生者が死んじゃったからさオレバスの神にその時の厄災ポイントを買われちゃって君が大変なことになったんだよね。流石にあの時負けたかなと思ってたんだけどまさかのスイが覚醒し始めて倒しちゃったもは驚いたな、でもちゃんと僕に感謝してよね。あの杖を選んだのは僕なんだから。」は、いやいや俺がスイにプレゼントしたのを忘れたのか?あれは確か何処かの村で武器屋を探していた時だ、家同士の間に暗い隙間がありそこに入って看板も無かったが酷く惹かれて扉を開けたら、、杖を売っている店だった、、
「そう、僕が操っていたからね。」神様はニコニコしていた。




