26試験開始2
試験が始まり俺は下からの魔力を感知して咄嗟に避けた。氷魔法か、なるほどな。やけに試験官の魔力が少ないと思ったらそういうことか。氷魔法は魔法の中で唯一魔力消費と魔力の強さが比例しない魔法とスイが言っていたな。そのかわり魔法の中で1番難しいようで才能の比率が高く尚且つ努力も人一倍しないといけないらしい。のくせに魔力が多くない人が使う事が多いので負け犬の魔法とか言われているらしい、まあ俺の魔法版みたいなもんか?カッコいいのにな。という事はあれは恐らくとんでもない量の魔力を持っているという事と同意だろう。先に走っていった2人も防御魔法で止められているしあれは恐らく元AかSランクはあったのだろう。どうしよう倒せるビジョンが全く見えない、なので俺は倒す事を少し狙っていたが諦めてしっかり守りにシフトチェンジする。
俺は次の攻撃に備え待っているとまた下から魔力を感じた、それもこのフィールド全体から。恐らく俺と一緒のタイミングで試験官を攻撃してた奴らも気づいたのか攻撃スピードを上げながら魔法を使っているが詠唱はキャンセルされなかった。俺はまずいと思って盾のアイテムを取り出して足の下に置いた瞬間に魔法が発動した。「ああ、毎年この魔法を使う度にあの時頑張ったらとどれだけ思わないといけないのでしょうか、、そろそろ前を向きたいものですね、涙氷。」その瞬間地面全体が氷の魔法で埋まった。さっきから空気がおかしいと思っていたがここまでとは思ってなかった、俺は盾に乗りながら吹っ飛ばされて空中に浮いていた。その時に試験官と目があったが何もしてこなかったので恐らくクールタイムだろう。流石に氷柱を維持しておく事は出来なかったのか魔法を解いた、なので俺はこのままだと地面に自由落下してしまうのだが魔法を使う事によって小さくなったハンドグライダーを使い、魔法を撃ってくるな撃ってくるなと祈りながら地面に着地した。
「ここまでくる人は初めてですね、盾といい面白い物を使っていますね。ところで試験中ですがその持っている物は何ですか?」俺は警戒を解く事なく「これはハンドグライダーといって高いところだと空を飛べるんだ。」なんかヘルンの店で売ってて高かったが買ったんだよな。魔法で調整できるので空中からでも安定して飛べる、というか空中からは今初めて飛んだ。
「世の中にはいろいろな物があるのですね、私も勉強になりました。実は今の攻撃で耐えられたのが受験者の中では貴方が初めてでしてね、こう見えて結構感動しているんです。普段の合格する方は私の防御魔法を突破されて負けるので。」表情ひとつ変わっていなかったので何とも思っていないと思ったが内心感動してたらしい。
「そうか、それは運が良かったよ。」次の攻撃に備えていると周りの温度がさっきと比べて下がってきた。息を吐くと白い息が出て吸い込むと少し喉が痛い。
「では最後試練です。」俺の周りが氷の壁で覆われた。逃げられないように天井も塞がれ真っ暗だ、これだけで氷の分厚さが分かるだろう,だが俺はまだ魔法壁のアイテムを持っているので使う。今回は運良く魔法の威力と範囲魔法がとんでもなく強いが即時発動ではなく詠唱があるタイプだったのでどうにかなった。それに試験官のこの魔法は恐らく俺のアイテムの魔力が無くなるよりも先に終わる。壁が徐々に迫って来てが俺のアイテムが潰れる事なく相手の氷魔法が砕け散った。
段々と視界が晴れていき温度も戻ってきたら試験官は大の字で地面に倒れていた。恐らくこの建物の範囲内は死にはしないが魔力切れは起こるみたいだ。
「はー、はー、はー、貴方がなぜBランクまでいったのかが分かりましたよ。私とはとことこん相性が悪いようですね、それとも私が衰えただけですかねー。これでも毎年魔力量は増えているのですが。それにしてもこんなにアイテムを的確に素早く使う人なんて見たことが無かったですが中々倒せないものですね、こんな事になるならもうちょっと若い頃に戦いたかった、」俺は近づいていく。
「そうだな、アンタがもうちょっと若ければ俺はすぐにやられていただろう。だが今回は俺の勝ちで合格って事でいいか。」俺は手を伸ばす。歳をとるにつれて魔法使いは魔力は増えるが詠唱は遅くなるらしい、なので試験官が若かった場合俺は無理だっただろう。
「ふー、少々納得はしていませんが私は嘘はつかないので、合格です。こんな気持ちになるのなんて久しぶりですね。貴方の事を調べた時に元地熱ウサギのメンバーと書いてあったので興味はあったのですがまさか私の試験に合格するなんて思っていなかったですよ。」試験官の人は俺の腕を掴み杖に力を入れ立ち上がり魔力を回復するために球薬を飲み込んだ。
「アイテム使いはあまり好まれてないし弱いと思われているからな、だが俺はこれでしかパーティー内での仕事がなかったんだ。俺だって本音を言えばアイツらと一緒に冒険者をしたかったよ、でも無理だった。そして残ったのはアイテム使いとしての俺だけだった。」アイテム使いは弱い、いちいちアイテムを取り出してしまってを繰り返し育たないように剣を使い、戦闘してる時に丸腰の状態になりながら戦わないといけない。アイテムがいくら強いといっても限界はあるしな、何よりコスパが悪すぎる。俺は幸運な事に相手の魔力が正確に見え一回の保証があるから無理やり戦えているだけだ。
「そうですか貴方も大変だったのですね、とはいえ合格おめでとうございます。貴方はこれからラーイッシュ冒険者学校の1生徒として認められました。学校に来るもよし来ないで3年待ち合格証書を貰うもよし貴方次第です。」腕を腰に回し「私は試験官を務めましたエル=ピーターです以後名前を覚えておいてくださいね。」ピーターは手を前に出した。
俺も手を前に出してピーターと握手をした。そして俺は試験に合格できたようだ。




