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高ランク冒険者の気まぐれ人生  作者: shy
気楽な人生
17/34

17腕慣らし

 盗賊に襲われた後は何も起こる事なく移動して王都までの最後の夜をルイとラニと一緒に過ごしていた。


 「いや〜ここまで長かったけど王都に着くと分かるとこれまでの旅が短く感じるのは何回あっても慣れないね〜、寂しくなっちゃうから、でも今回はクラヨイにも偶然出会えて最後に良い思い出ができたよ!」ラニがいつも通りテンション高めで言っていることに俺は共感する。


 「そうだな、俺もお前達と出会えて良かったよ。それと短く感じるのは分かるな、旅とは少し違うが俺も冒険者のなりたての頃はクエストを達成して移動して達成して移動するのを繰り返していた、その頃は1日1日がとても遅く感じていたのだが振り返ってみるととてもいい時間で短かったのを思い出したよ。」ラニが言ってる事はこれで合っているのかと思いつつ会話を紡いでいく。


 「そうでしたのね、わたくしは今回の長旅が初めてだったので全ての出来事が初めてで1日1日が少しの変化が起きておりそれが明日で終わると、ああ確かに少し寂しい気持ちになりますね。わたくしもお二人の気持ちが少し分かったという事は少し成長したのかもしれません。それだけで王都にきた理由になりました。それと旅の最後にクラヨイ様と出会い学校に2人で入れる可能性があると想像すると明日からが楽しみになってきますね。」


 各々の気持ちを焚き火を囲みながら話していたらパーティーに入っていた頃を思い出して懐かしい気持ちになった。


 「そういえば、お前ってずっと1人で旅してるのか?」ラニが聞いてきたのだがルイが「こら、あんまりそう言った話は冒険者のお方にしてはいけませんのよ。」と言われてラニは驚いていたのだがすぐ謝られた。


 冒険者が1人で旅をしている理由が仲間が死んだ場合やパーティーで使い物にならなくて捨てられた場合が多いので冒険者の暗黙の了解として1人で旅をしている奴にそう言った事は聞かない事になっている。


 「ごめん、冒険者の人とあんまり関わって来なかったからそういうのに疎いんだ。」申し訳なさそうにしてきて空気がどんよりしてしまったので話をする事にする。


 「いや大丈夫だ、俺の場合特殊で自分から抜けたからな。」そう言うと2人は「え、」と言った感じの顔をしていた?


 「どうしてだ?仲が悪かったのかそれとも金銭面のトラブルか?金銭面は私も苦労してるから相談に乗ってあげられるぞ。」ラニが言ってきたことはどっちも違っていた。


 「いいや、どちらも違う。ただ俺がパーティーのレベルについていけなくなって重りなっていると感じて辞めたんだ。そのパーティーとは今も仲が良いし金銭面のトラブルもなかったし最高の仲間だったよ。」俺はあっためていたココアを啜る。


 「なるほどな、確かに冒険者だとそういった問題が発生するのか、私たちの場合違う仕事をさせればいいがパーティーだとそういった事もできないもんな。あ、そういえば話は変わるが学校までの道は分かるか?」俺は首を横に振る。


 「じゃあ案内してやるからこれを持っておけ。」そこら辺にある石のような物を渡された。


 「それは共鳴石といってこっが持っている石に魔力を込めるとそっちの石も光るんだ。それで私が朝に光らせるからその日は案内できるぞっていう合図だな。あと学校まで結構歩くからできるだけ早い時間の方がいいな、とりあえず明後日何も無いから案内出来るんだがどうだ?」


 少し考えて「恐らく何も無いので行けるのだがその場合どこに行けばいい?」と聞くと王都に着いてから教えると言われたので恐らく明後日に案内してもらう事になるだろう。


 「ふう、色々話していたら用をたしたくなったから行ってくるよ。」俺は立ち上がり後ろの木の方へ歩いていく。そして薄々気づいていた少し離れた魔力の気配がある方へ向かっていく。俺はバックからアイテムを取り出し暗視ゴーグルみたいなものを取り出し装着する。これは魔力を可視化出来る魔物の目のレンズと暗闇が見える魔物のレンズが合わさって暗くても昼と変わらずに移動できるようになる、何回か使ったのだが結構いい。それを装備して進んでいくと狼よりもデカいモンスターがいた。確かここらへんでたまに見るやつだったかな。獰猛で群れで行動せず一人でおり確かDランクくらいの強さだったかな。魔物のランクはGランクからSランクまであり、これはギルドがランクを決めているのでしっかりとは分からないがB1人で倒せるはずだ。


 近づいてもまだこちらに気がついていないので洞窟で使った刀を魔力が溜まっている場所に突き刺し貫通させ抜き取る、すると今頃気づいたのか悶え出した。もう相手は助からないがモンスターのめんどくさい所は頭を斬り取って殺さないと暴走状態になりその間ランクが何段階か上がる事だ、だから俺は短剣でじわじわ削っていき最後はロイかスイに倒してもらっていた。今回はいないので死ぬまでの時間を耐え切れば俺の勝ちだ。


 まずは手を振り下ろしてくるのだが明らかにDの強さではないしこいつの特徴として触れた所の内部をグチャグチャにしてくるのでガードは使えない、なので全部避ける。横払い、噛みつき、突進どれも早いが余裕で躱す、この1年間鍛えてきた事を実感する。そして最後に全力で引っ掻き攻撃をしてきたのだがそれも避けた後、力が無くなったようにして倒れ込んだ。


 その後このモンスターは使える場所が無いので解体はせず討伐したのを報告する為の手だけを切り取り焼こうと思っていたのだが、「やっぱり、お前か!」とデカい声を出して指を指しながら言ってきた人物がいた。そうラニだ、その後ろにルイもいた。ラニとルイが来たので話してみるとルイが時間はかかるがモンスターを浄化できるらしい。


 それをお願いし浄化してる間にラニと話していたのだがやっぱりこのゴーグルはいいねと笑いながら言われた。今はニアがつけている光の魔道具で辺りが照らされているので額の所にかけているのだがオシャレだとおもっているのか?コイツは。


 そんな会話を続けているとどうやら終わったようでモンスターから冒険者が持っている名前の板が出てきたらしい。それを受け取り俺たちはキャンプの場所に戻った。


 

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