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高ランク冒険者の気まぐれ人生  作者: shy
気楽な人生
14/34

14過去の話4

 「という感じだ。俺から言えるのは信頼できる仲間、強い味方、自分の弱みを知る事ができれば案外冒険者はどうにでもなる、それができない場合はやめておいた方が賢明だ。まあそれができなくとも成功した奴はいるしただ冒険者になって死んでいく奴も多くいるがな、結局は自分を信じ嘘をつかないことの方がいい結果になる事が多い。」と話していたのだがハイはもう寝ていて起きていたのはライトだけだったのでライトに言った。


 「そんな事分かっていますよ、私も自分のパーティーが好きですからね。ていうかあなたスイさんと友達とか言ってましたけどパーティーが一緒なんて聞いてませんよ!それに今の話ってスイさんが世界に広まったダイゼルの奇行の話じゃないですか貴方が原因だったなんて。」


 ダイゼルの奇行か、懐かしいな、今だに奇行と呼ばれているのは少しかわいそうだが。確か戦いが終わったにも関わらずその後に超高威力の魔法を壁の上から詠唱し始めて警備兵に止められようとしながら完全詠唱をし、そしてゼロの魔法を使い成功させ尚且つその威力で味方を震え上がらせたというよくわかんない事だったかな。まあ俺のせいだが、それにそれのせいで最前線にスイを出せば良かったんだとかあんな魔法大規模戦闘で出せるわけが無いだろとかBランクに任せられるわけがないとか色々な論争が数年続いていたらしいが結論が出る前にスイ達、いや俺抜きの地熱ウサギのパーティーはSランクに到達しそういった事には積極的に前に行くと宣言をしたらしい、マジ半端ないよな、


 「まあな、俺も死にたくなかったし、それにどんな困難でさえスイの魔法さえあれば打ち破れると思っている、だから俺はパーティーを抜けたんだがな。」


 俺がこういった時ライトは少し不思議そうな顔をした。「え、なんでですか?さっき強い味方、信頼できる味方がいいって言っていたのに、それに関して言えば冒険者であれば誰でも欲しがるもので納得していたのですけど、」本当に分からないといった顔だ。


 「確かにそうだ、俺は信頼できる仲間、強い味方といった。では信頼はできるが実力が離れていて尚且つ俺は何もしないで一方的にその強い力を使えることを何という?俺はそれは仲間を頼るではなく道具を使うに近しいと思う。あの時はそうするしか無かったしそれが最適だった、だがそうした場合俺はパーティーを抜けようと思っていた何故かって仲間を道具だと思って使った俺が信頼できる仲間ではないからだ。それに俺が抜けた事によってアイツらはSランクになって結果も出たからこれで良かった。相手はそう思っていないと信じたいが俺がそう思った時点で俺はパーティーにとっていらない存在になったんだよ、ライトのパーティーは見た感じバランスが取れていているから大丈夫だとは思うがそうなったとしても少しは引き止めてやれよ。」俺は引き止められたがそれを振り切って抜けているからな。


 「では、今日の話はここまでだ。俺はもう直ぐ村を出るがリクの状態は大丈夫だろうし、最後に言いたいのはパーティーの魔法使いは生命線だ。パーティーを生かすも殺すもライト次第だ、だから逆に気を張らずに頑張れ、そうしたら自ずと魔法が上手くなる、と思う。スイがそうだったからな。」夜も近づいて来た事だしな、ここらでお開きにしよう。


 この話を聞いて下を向いていたのでめんどくさい話をしちゃったかなと思っていたら顔を上げて俺の目を見て来た。「そこに関しては大丈夫ですよ、パーティーで魔法使いが1番大事なんて常識ですよ!後リクもクラヨイさんのおかげで安定しているらしいし、もしクラヨイさんが言ったみたいに仲間がゴニョゴニョいってきたら引っ叩いて抜けさせません、それにクラヨイさんは味方の事を道具として見てしまったと言ってましたがそれは最上級の信頼だと私は思うんです、」


 そしてゆっくりと立ち上がってドアの方に向かって行きドアを開けた時に「だから私はクラヨイさんの事をカッコいいと思いましたよ。」と言ってくれた。


 「では今日は貴重な話を聴かせてもらいありがとうございました。この話はなるべく話さないようにしますね、そして本当にリクの事はありがとうございました。」ドアを閉じて出て行った。


 「カッコいいか、」俺は自分のやった事が悪い事ではないと思ったがカッコいいとは思った事がなかったので不思議な感じがした。


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 ハイを親御さんに渡し窓から見える月を観ながら昔スイと話していた事を思い出していた。あれはいつも通り練習している所に行った時の事だったか。


 「今日も練習してるな、俺は魔法のことは全然分からないが日に日に上達していってるのは分かるぞ!」俺達はDランクに上がりウキウキしていた。基本的に俺とロイでクエストをこなしスイは参加せず魔法の練習をするのが普通だった、というか俺がそうさせた。


 「今日も来てくれたんだ、クエストはどうだった?」魔法の練習をしながら話をしてくる。


 「ん?ぼちぼちだよ、いつも通り何も問題はなかったよ。そっちこそどうよ昨日と違う魔法が使えるようになったか?」俺は軽く冗談を言う。


 「え、できる訳ないでしょ!っていつも通りからかってるだけか。はぁ、ここ最近は魔力を安定させる練習しかしていなから新しい魔法が使える事はないわ。」いつも通り軽い会話をした後俺は観戦モードに移り、俺が話さなくなるとスイも真面目に取り組み出した、これがいつもの展開なんだが練習している所を見ているとスイが珍しく話しかけてきた。


 「クラはさ私のことパーティーに誘ってくれたけどこの半年間でどう思ってる?印象が変わった?」きた、女の子の質問だ。確かパーティーに入る前はショートの髪だった気がするのだが今はセミロングくらいになっている、きっとこれが正解だろう。


 「髪が伸びたよね、とても似合っているよ。」俺は日々無難な答えを考えていたのでノータイムで答える。するとスイには珍しく魔力がブレた。


 「そう言うことじゃなくて、、パーティーに必要なかったとか思ってないかなって、心配になっちゃって。」精神的な方だったらしい、「昨日ギルドに行ってお金を下ろそうとしたら後ろから金食い虫とか邪魔な存在とか言われて悔しかったけど何も言い返せなくて、、それで、」涙目になっている。


 それを見て俺はスイから杖を取る。「いいか見てろよ、火よいでよ!水よでろ!風よ吹け!」勿論魔法なんて使った事がないのででるわけが無い。それに普段の魔力操作でも俺が一生賭けてもいけないレベルに今の段階でいる気がする。


 「バーカ、気にするな。お前の役割はなんだ?クヨクヨすることか?冒険を一緒にする事か?違うだろ、今は強くなる事だろうが、俺は魔法も使えないんだぞ!スイは今じゃなくて後から強くなればいい。それに俺が自分の事を撃てという日が来るかもしれない、その時直ぐに撃てる仲間が欲しかったんだそれをお前なら託せる。」俺が突然変なことを言ったせいでスイは動揺した。


 「できないよ〜、クラを撃つなんて。」一件当たり前の意見だが俺が言いたいのは「いいや、やらなければならない。何故なら俺が撃てという時は死ぬか共倒れかの二択しかないのだから、だから絶対に撃て。」スイは口を塞いだ。


 「ま、これも冗談だ、気にするな。」俺も半分本気半分嘘みたいな感じで言ったんだよな、そして色んな事を乗り越えて考えてあの時撃ってくれたんだよな、と思い出し懐かしんだ。

ゼロの魔法 魔法は普通に使うと爆発し拡がるのだが、ゼロの魔法は空気中の魔力と自分が使った魔力が5対5になれば爆発した後拡がらずに何もなかった様になる。(変わるかも)

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