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episode9〜宣告〜


たくさんの作品から見ていただき、ありがとうございます。

ボーカロイド系の音楽を取り入れた作品になりますが、あまり詳しくないのが現状です。

暖かい心で呼んで頂けると嬉しいです。




それから、朝の日課の時間に、その部屋へと頻繁に足を運ぶようになったセダリア。


2人の音色が、部屋中へと流れる。


心地良い気持ちが笑みとして溢れる。


自然な表情だ。


その姿をじっと見つめる姿がある。

最初は、見られている事にぎこちなさを感じたが、今ではもう慣れていた。


途中で目を合わせることさえもできる。


その目線に、彼の心臓が跳ね上がるのも知らずに。


こうやって、ナナとの距離は少しずつ繋がっていった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


こうして、更に数日が経ったある日。


リリックの成人を迎える大きな誕生パーティーが、徐々に迫ってきていた。


案の定、庭師達は大忙しだった。


庭師長であるセダリアはもちろんの事、新入りであるナナは大忙し。


セダリアは本職に加え、演奏の準備もあった。


そして、セダリアが予想していた事が現実となる。


パーティーまで1ヶ月半というところで、ナナはリリックから呼び出しをされたのだ。


その事を告げられた時のナナの身体は、震えが止まらなかった。


リリック自ら言われたその言葉は、何よりも心臓をえぐった。

ナナにとっては、それがどれだけ精神的負担であったか。


そのパーティーで演奏して欲しいと言われたのだ。


もちろん承諾するしかない。

断れないのだ。

言わば命令である。


しかし、長年側で見ていた者達はその表現を聞いて、非常に驚いていた。


リリックは人生で初めて、 ’お願い’ と言う形を使ったのだから。


(殿下… 何でしょうか? この違和感は… もしそうだとしたら… どうしたら良い)


側近は先の事を見据えた事をいくつも考える習性がある。


そうでなけば、国の後継者である者の側近などは務まらないからだ。




こうして、突如死の宣告を受けたような気持ちのまま、数日が過ぎた。


(どうしよう… きょ、曲が決まらない… おめでたい曲? ハッピーバースデートゥユーでも弾けばいいの? そんなのすぐ終わるけど… )


「ナナ? 大丈夫? なんか切羽詰まってるね?」


コクンと頷きながら、庭の手入れをしていたナナ。


(それもそうか… )


そう思いながらも、セダリアは更にナナにとっては耳を塞ぎたくなるような言葉を発した。


「こんな時に、あまり聞きたくないかもしれないんだけど… 」


ナナはぼぉっとしながら、耳だけは傾けていた。


「2週間後には、生誕パーティーの1ヶ月を切るでしょ?その頃から都では生誕祭と言って、お祝いの催しが都中で行われるんだよ。それで、ナナにもリサイタルの誘いが来たんだけど」


「リサイタル… ? って何ですか?」


「独演会みたいなもんかな?」


「えっ!? 独演会!? それって、私1人で?」


「あ、ううん。不安だと思うから、僕も一緒にやるけど… しれに、演者仲間も誘ってもいいし… 」


(リサイタル… これは命令? それとも依頼? リリック様は関わっているのかしら? それにしても… )


「というか、国王でもない殿下の誕生日に、1ヶ月も祭り上げを行うんですか?」


(祭り上げ… )


「そうだね。通常はやらないんだけど、ほら、成人だから」


「成人… ですね」


(それにしてもじゃないか?)


その納得してないような顔に対して、セダリアは答えとも言える言葉を与えた。


「成人… そうだね。代々の王は、成人を機に、その1年間ほどで正妃を決めるんだ。だから、国中を挙げて、その女性を探すんだよ?」


「なる… ほど?」


「だから、これからリリィは大忙しってわけだ… ふふ」


「何だか嬉しそうですね?」


「そりゃそうだよ。あのリリック殿下だよ? 冷酷無情と言われているあの… ふふふ」


「確かに… 」


(でもあの顔だ… 地位も名誉も金もある… 愛情がなくとも、その座に就きたいと思う女は、ごろごろといるだろうな)


「見つかると良いですね」


「ふふ… そうだね。嫌がる表情が楽しみだ」


(セダさん、Sっ気もあるな)


「で、どうする?」


「それは命令ですか?」


「え? あ、いや、一応リリィには許可はもらってはいるけど、特に命令っていうわけでは… 」


「なら、お断りします。パーティーの演奏があるのに、それに加え、み、都のど真ん中で演奏するなんて、とてもじゃないけど心に余裕がありません。考えるだけで震えが… 」


(やっぱりダメかぁ… )


「そっか… とても残念だけど、本祭の方が大事だもんね。わかった。この話は断っておくよ」


「ごめんなさい… 」


(本祭で失敗した時の、命の重さに比べちゃうとどうしても… )




最後まで読んで頂き、ありがとうございます。


今回、冒頭でのナナとセダリアの演奏でイメージさせて頂いた曲は、


MIMIさんの【何もない様な】です。

(基本歌は歌っていません)

ギター調での曲なので、ギターはセダリアが演奏しているというのをイメージして聴いて頂けると良いかも知れません。

あくまでも作者の勝手なイメージですので、ご了承願います。


今後、作者が聞きながら執筆した楽曲をその都度、参考までに載せておきます。もちろんお好きな曲を聴きながら、楽しんで読んで頂けるといいと思います。

あまり、ボーカロイド音楽を聴いた事がないので、何かオススメなのがあれば、メッセージ等下さると嬉しいです。(ピアノの旋律がある物だと尚、嬉しいです)

文章に乱れや疑問がある場合もメッセージ等頂けると嬉しいです。

また、心ばかりの評価なども頂ければ大いに喜びますので、宜しくお願いします。

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