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episode7〜とある部屋〜

たくさんの作品から見ていただき、ありがとうございます。

ボーカロイド系の音楽を取り入れた作品になりますが、あまり詳しくないのが現状です。

暖かい心で呼んで頂けると嬉しいです。




昨夜の出来事を朝一番に、リリックへと報告するセダリア。


「そうか… 」


「え? それだけ?」


「それだけとは?」


「少し調べさせたけど、あの子… ここに来てからの数ヶ月間、結構酷いことされてたみたいだよ? それに、昨日のあれはその一つに過ぎなかったみたいだし。本当にもうされないかな? 部屋に鍵がないから、毎日不安じゃないかな? ね? リリィ聞いてる?」


「あぁ。しかし、奴らはお前の前で宣言したんだろ? もうしないと」


「うん、まぁそうだけど… 」


「じゃあ、それはもう効果を発揮していると同然だ。破った時は即座に首を切るまでだ」


「… 相変わらずだなぁリリィは。本当にやるからなぁ君は。全く末恐ろしいよ」


「当たり前だ。それが秩序だ。… それとその呼び方やめろ。いくら従兄弟だとは言え、俺は王族を継承する身だ。それにお前はその権限を放棄したじゃないか。自らな。だが俺はまだその事に納得してな… 」


「あぁ、はいはい。その話はもう良いから。俺はこれでいいと思ってる。望んでやった事だからね! それに、2人きりの時は別にいいじゃん! んね?」


「はぁ… 相変わらずなのはお前だ」


「ふふん… それにしても、ナナの事はどうするの?」


「どうするも何も…… 」


「ん?」


「…… 」


(珍しく考えてるな。他人に干渉するなんて、珍しいこった)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


その夜、いつものようにリリックの自室へと足を運ぶナナ。


昨夜の事が頭から離れないまま、その手を鍵盤へと置いた。


そして、本日も音を奏でた。


最後の一音が鳴ると共に、いつもとは違う静寂が流れた。


そう長い付き合いではない。

むしろ時間としてはとても短い。

出会って間もない、ピアノを弾くだけの数分だけの関係なのだから。


しかし、ナナの様子がおかしい事に、リリックはその身をゆっくりとソファーから離した。


そしてナナに近づくリリック。


「何かあったのか?」


もちろん詳細は知っている。


彼が白を切るようにそう聞くのは、日常茶飯事だった。

そうすれば、向こうからこちら側も知らないような、ボロを出す可能性があったからだ。


「いえ… 」


しかし、ナナは言葉を出さなかった。


「そうか? 音が変だぞ?」


「音が… ? ですか?」


(あれ? 間違えてたかな… ?)


「そう言えば… 」


「はい?」


「ある部屋に… 使っていない大きなピアノがある」


(え? 唐突に何!?)


「はい… 」


「そしてピアノの側には仮眠用にベッドがあり、机もある。食事も取れるように、テーブルやソファもある」


「え? あぁ… そう… なんですね」


「その部屋は必要な者であれば、24時間使って良い。たまたまだが、その部屋を使用している者がここ何年もいない」


「え!」


「そして… その部屋の鍵が… 何故かここにある」


「ん? それってどういう… ?」


そう言って、その鍵をブラブラと目の前に差し出したリリック。


(相変わらず不器用ですね… )


その様子に、側で待機していた側近が横目に見ながら、そう思った。


「まぁ… なんだ… もう少し… 」


(はっ! そういうことか!)


「練習っ! もう少し練習しろって事ですね!?」


「え? あ、あぁ… まぁ良いから… ん… 」


ナナの目の前に突き出されたその鍵は、’違う想い’ となって渡された。


「あ、ありがとうございます!」


嬉しそうに受け取るナナの表情を見て、リリックは思わず顔をそらした。


「気に入れば、その部屋の鍵は… 返さなくとも良い」


「え? 本当にそれって… 」


「さぁ、今日はもう一曲聞かせろ」


「は、はい。ありがとうございます」


(リリック様… まさかこのような日が来るとは… )


側近は更に、不思議な感覚に襲われていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


翌日から、ナナは早速その部屋を使った。

先日の事もあったので、その鍵がナナの手にあるうちは、大切な物はその部屋に置く事にしたのだ。


(私物を置くなんて、図々しいかな? でも… 少しならいいよね? それにしても… )


そう思いながら、ナナは広々としたその部屋を見渡した。


そして、一つ一つを珍しい物を見るかのように、観察していく。


そして、そのうちにナナはある事に気が付いた。


その部屋は何故かとても綺麗に掃除されており、家具は全て新調されたものだった。


(うーん… ここ何年も、誰も使ってなかったのよね?)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


それから、数日後。


ナナは庭師の仕事がない時は、ピアノのある部屋に入り浸るようになった。


慣れとは怖いもので、他に使用する者がまだいない事をいい事に、ナナはその部屋で睡眠をも取るようになっていた。


彼女的には、それを ’仮眠’ と言っている。


(仮眠なら良いって言ってたもんね… うん)


そう自分に言い聞かせた。





最後まで読んで頂き、ありがとうございます。


ナナが夜にリリックの部屋でピアノの部屋の鍵をもらう前に奏でた曲は、

MIMIさんの【サヨナラは言わないでさ】

です。(基本歌は歌っていません)



今後、作者が聞きながら執筆した楽曲をその都度、参考までに載せておきます。もちろんお好きな曲を聴きながら、楽しんで読んで頂けるといいと思います。

あまり、ボーカロイド音楽を聴いた事がないので、何かオススメなのがあれば、メッセージ等下さると嬉しいです。(ピアノの旋律がある物だと尚、嬉しいです)

文章に乱れや疑問がある場合もメッセージ等頂けると嬉しいです。

また、心ばかりの評価なども頂ければ大いに喜びますので、宜しくお願いします。

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