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【第八話 次の街セカンディア】

【第八話 次の街セカンディア】



ニルに乗ってえっちらおっちら進む。

この街と街の移動だが、少し時間が掛かる。

そして、移動に掛かる時間は移動方法によって異なる。


徒歩の場合は1時間掛かる。

その代わりにイベント発生率が約80%と高く、高経験値のモンスターや特殊な商人などに出会える。

歩きのプレイヤーは馬に乗るのが怖いかイベント待ちが基本だ。

俺もゲーム補正が無ければ乗馬なんて出来ないから高いのが怖かったら徒歩を選んでいた。


次に乗馬だ。

これは10分で移動できる代わりにイベント発生率が約10%とかなり低い。

馬さえ召喚すればすぐにこの移動方法が使える為、最も使われると言って良い。


更に次が馬車である。

複数匹の馬が必要であるが、1分程で移動が出来る。

必要な馬の数は馬車のグレードによって決まり、グレードが高いほど揺れない。

一番安い馬車は確実に酔うと言われ、NPCがそっと忠告してくれる。

この移動方法でのイベント遭遇率は約1%であり、モンスター襲撃イベントしか存在しない。

特段美味しいイベントでも無い為、結構不評であるが1%だから運が悪かったで終わる。


最後がドラゴンだ。

簡単に言えば飛んで移動する。

飛びあがったらすぐに次の街に着く為、約10秒ほどと言われている。

とても便利で早いが、そもそもドラゴンにお金が掛かる。

召喚代と維持費が笑えない金額な為、移動の為だけに買う人はいない。

とは言え、イベント発生率が0%であり、素早く移動できるため結構使われる。

公式イベントがある場合は遠方から人が集まる為、空を見ればドラゴンがいっぱいなんて光景も見れる。






さて、予想通りイベントは起きなかった。

無駄な時間を使わなかったと喜ぶべきか運が無いと嘆くべきか……悩むな。


2つ目の街、セカンディア。

特に特徴は無く、普通に大きくなっただけだ。

民家も多く、NPCと交流しようと思えば出来る。

が、特に有益な情報は手に入らないしアイテムも貰えない。

検証系廃人の数日に及ぶ検証結果の為とても信用出来る。

あの人達はどうやってそれ発見したのって手順でバグを見付けたりするからな。

なんでVRで壁抜けバグを検証して発見したのか理解出来ない。

石の中に居る状態になる可能性を考慮してなかったのか?


この街の周辺の適正レベルは10から30である。

今なら丁度いい感じであり、苦戦することなく経験値を集める事が可能だ。

出てくる敵もホース系とウルフ系が2から10の群れで出てくる。

集団戦が苦手な人はここら辺で対応出来ないとこの先が普通にきつくなるから注意だ。

とは言え、俺はβ版もやってたしFランク大会をコンプしているから問題無い。

格上に挑むとか馬鹿な事をしなければ大丈夫だ。


正直な話、この街ではやる事が無い。

より正確に言えばこのゲームは特にやる事は無い。


モンスターを召喚し、育成する。

そして、NPCや他のプレイヤーと戦う。


悪く言えばこれだけしか無い。

それが楽しいしVRならではの臨場感が良いのだが、対戦沼に浸からないとかなり薄い内容になる。

適正レベルの場所でレベル上げをし、ランク大会を適当に制す。

それで最後のS+ランクまでクリアすれば終わりだ。


雑魚と戦ってNPCと戦って終わり。

ストーリーなんて何も無いし基本イベントも無い。

合わない人にはどこまでも合わないゲームだ。


けど、俺を含めた結構多くの人がヒットした。

やりこもうと思えばどこまでもやり込める。

覚えるべき事が少なく、単純だけど奥が深い。

プレイ時間=強さが絶対では無く、適度に運でひっくり返せる。

それでいて多少の運を指示出しや作戦でねじ伏せる事が出来る。


嵌る人はどこまでも嵌るタイプのゲームだ。

俺にとってはどこまでも素晴らしさを感じる。


ストーリーが無いのは寂しくもあるが、いつでも始めていつでも辞めれる。

どんな話だっけと思い出す必要も無いのは複数のゲームをやる身としてはありがたい。

公式大会なんかも偶にあるが、名誉以外は特に貰えないから参加賞を貰えば放置で問題無い。


そして、一番重要な人との触れ合いが少ない事が嬉しい。

多人数でワイワイやるのもいいが、深くのめり込むのも楽しい。

可愛いモンスターも多い為、そこまで寂しさを感じないのも良い。


煩わしさが無く、籠ろうと思えば永遠に籠れる。

目標を自分で作れる人や細かい調整が好きな人は嵌るだろう。


さて、話を戻そう。

このゲームはやる事が無いと言う話だ。

はっきり言って今のモチベはかなり低い。

必要だから次の街まで来たが、ここでログアウトも視野に入る。


やらなきゃいけない事が無いってのはこういった場面でマイナスに働く。

やりたい事を見付けた時は時間を忘れて没頭出来るんだけどね……。

やっぱり、Fランク大会が一区切り着いたのが大きいのだろう。

後はこの先の展開や強さもほとんど把握してるのもあるな。

ワクワクやドキドキが初見の時に比べてかなり小さい。

β版をプレイした弊害だな。


どうしよう……悩む。

最終的にはFランク大会に籠るのは確定している。

その準備の為にのんびり進めているのが現状だ。


そう、まったく急いでいないのが問題だ。

別に今すぐ挑戦しなくてもいいやくらいに思っている。

これではモチベが上がらないのもしょうがない。

目標が途轍もなく遠いからこそ、現実味が無くなっている。


中目標と小目標が無い。

ならば、それを作ってモチベを上げるしかないな。


レベル上げ……装備集め……イベント探し……。

どれも違う気がする。

俺の性格を考えれば、これでモチベは上がらない。


適度に困難で、きちんと対策すればクリア出来る難易度。

クリアする為の障害が多いけど、きちんと超えられる。

確りと準備をすればかなりの確率で勝てるようになる。


そんな感じの目標だ。

少し、座ってゆっくり考えよう。

ダメだったら今日はログアウトして休もう。






思い付いた。

結構定番の縛りプレイであり、難しい縛り内容。

動画が結構な数存在し、参考に出来る物が多い。


定番中の定番、低ランク縛りだ。

次のランク戦であるEランク大会をFランクモンスターのみで攻略する。

ただし、モンスターの数や装備は不問だ。

流石にそこまで縛るとクリアが不可能になる。

実際にその縛りに挑戦し、動画を投稿してたが失踪した人がいる。

今はどうなったか知らないが、あそこまで縛るつもりはない。


そうと決まればやる気が出てきた。

シフとニルは今回お休みになるが、問題無い。

通常攻略で頑張ってもらう予定だ。


数的不利が無い以上、構成と作戦が重要になる。

まずは……うん、ログアウトしよう。

先人の知恵を借りなくては。

俺は1人で先頭を走れるほど優れていない。

ある物はきちんと利用しないとな。







想定よりも早くこの小説が終わりそうで焦る。

もっと確りと描写していくべきなのか…?


まぁ、今後もこのペースでサクサク進めます。

完結優先、修正は後回し……です!

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