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火葬の普及
火葬は日本において最も一般的な形。
欧米では土葬が中心。火葬は磔刑を想像されるらしい。
ゾンビの映画が多いのも、火葬が一般的ではないからだと思う。
さて、我が日本では、最初は土葬が中心だった。
仏教を奨励した聖徳太子も土葬。
仏教界が、火葬を奨励した記録はないようだ。
さて、そういう中で記録に残る火葬としては、8世紀の持統天皇だけれど、持統天皇以降に全て火葬に切り替わったわけではないらしい。
9世紀頃、平安京初期は土葬が多かったとの記録もあるらしい。
最近読んだ歴史書「古都発掘(岩波新書)」によると、要するに遺体に運搬に関係する話かららしい。
「遺体は腐るから、遠方(郷里)などに運ぶには、火葬にして骨だけにする」が、合理的なのだということ。
また都の建設に地方から派遣された都で亡くなった人々は都で火葬、防人となり派遣先で亡くなった人々は、その地で火葬されたとか。
遺骨になっても戻らなかった人、その人を待ち続けた人の涙を思いやる。




