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フォークソング世代等の誤解
昭和学園紛争時代の世代、今の60代より上で、「フォークソング世代」があった。
安保反対とか自衛隊反対とか、時の政府に集会やらデモ、学園封鎖などで、時には暴力に訴えてまで、抵抗した世代でもある。
その中でも「フォークソング世代」は、歌で世界を変えられると思っていたようだ。
結局は、惨めな結果になったけれど。
確かに集団を形成して、歌やら集会で気勢をあげれば、集団で意識は高揚する。
いわゆる「集団心理」になり、それに加わらない人は「冷静な人」を含めて、理解できなくなる。
ただし、高揚した一時的な集団心理は、結局長続きしない。
人間社会の日常は、細かく平凡な一つ一つの積み重ねで動く。
歌を歌えば動くわけではない。
その誤解を誤解と把握した大半の人は、結局、集団から離れた。
数は少ないけれど、往生際の悪い人は、地下組織に潜り、少々の暴力行為を繰り返したけれど、今はほぼ消え去った。
二、三年ほど前に、国会前で大騒ぎをした学生政治団体や、左派政治家たちの言動を思い出す。
そして今の現状を見ると、やはり「集団心理による誤解」の言動ではなかったのかと思う。




