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偶像崇拝と石仏
偶像崇拝禁止論者にとって、石仏を拝むなど許されない行為なのだと思う。
「単なる石に神などいない」
「叩けば壊れる神は、神ではない」
実際に偶像崇拝禁止論者により、壊されてしまった石仏も多い。
しかし、石仏は、単なる石ではないと思う。
長年の間、雨に濡れ風に耐え、暑さ寒さの中でも立ち続け、そこを通る人々に拝まれ、見守ってきたのである。
考え方によっては、「秘仏」とされ、「金」を払わなければ見ることのできない仏よりも、よほど衆生とともにいる仏なのだ。
そんな石仏を拝むのに、「悪意」を持って拝む人がいるのだろうか。
人々が自然に拝みたくなる良心を「足蹴」にする神は、本当の神なのだろうか。




