169/192
冤罪事件とマスコミ報道
捜査当局、検察、裁判所によって、本来無実の人が、罪とされ、酷い場合は、極刑判決まで確定する。
無実を諦めない人は、弁護士等や支援者の多大な協力を受け、再審開始、そして、今度は無実を勝ち取る。
そして、無実の人を長期間苦しめた捜査当局、検察、裁判所は、公的に謝罪、補償などを、行う。
しかし、無実の人が逮捕された当時、さんざん、その無実の人を非難したマスコミの謝罪は、ほとんど目立たない。
(全てを捜査当局、検察、裁判所の責任にするため)
(取材、報道の自由を騒ぎながら、責任は、ほぼ、取らない)
そして、真犯人を探せとの、指摘もほとんど書かれない。
冤罪とされた人も長年苦しんで来たけれど、犯罪被害者(多くは殺された)と、その家族も長年苦しんで来たのである。
それにも関わらず、マスコミ各社の報道は「冤罪がはれた人の安心した顔」と「捜査当局、検察、裁判所の問題追及」だけに、偏っている。
冤罪被害者の問題は解決したとしても、このような報道姿勢では、あまりにも、犯罪被害者と被害家族への配慮を欠いていると思うのだ。