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合唱界の内幕
音楽界の中でも合唱界はかなり閉鎖的であるらしい。
以前から言われていた話らしいが、最近知人から聞いて、また関係者に直接聞いた話である。
彼らが心配しているのは、たとえば合唱コンクールというものがあるが、そこで演奏される曲で、合唱界以外の人(音楽をやっている人)を含めて、どれほど知っている人があるのだろうかということ。
確かに、一糸乱れぬ合唱をコンクールで高校生などが披露するが、聴いていて音楽の楽しみが全く感じられない。
求めているのは、コンクールにおける順位と他校のミスということ。
そうなると音楽を披露しているのか、単なる発声を披露しているのか、わからなくなる。
もっと、怖いというか、ありえない話で、合唱部指導の先生の中に
・ベートーヴェンを聞いたことがない。
(合唱部の課題曲にも、自由曲にもならないから聞かない)
・小澤征爾を知らない。
(そもそも、合唱界と音楽界は別の世界と考えている)
そういう人が、何人か、いるらしい。
全てが全て、そうでもないと思うが、なんとも狭量で情けない話である。