表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
学園小譚集  作者: 赤色るべら
灰色の空
8/9

灰色に満たされて

 ──道端で倒れていた、儚くなった青年の話が、ある街の一角で一時、話題になった。

 彼らの友人は何もおかしな事は無かったと言うが、ある目撃情報によると、その青年は麻薬に手を出していたのだろうとも、何かに熱中し、何日もの間、大学の講義も無断で休み、飲まず食わずで『それ』に没頭していたともささやかれている。

 警察が事件と事故の両面で調査中であるが、その事実関係は明らかにされていない。


 葬式では「正月に会おうと言っていたのに何故…」と呟く家族達の泣き声が痛ましかった。

 棺桶の中に顕花の他、彼が生前好んでいたという空の写真集や、休んでいる間に移していた講義のノートを入れる友人も見られた。




 なお、青年を発見した人の証言では、瞳を閉ざされたその肌は血の気を失い、排気で薄汚れた霜に覆われて、灰色になっていたという。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ