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新設の隊

 この世界は大きく3つに別れている。

 13の王が治め、王族特務の部隊が警備を行う特務地。

 特務地を広大な湖を挟んだ先、囲むように広がり、選挙で選ばれた首相が、王の代理としてを治め、警察が警備を行う平地。

 その外に、魔獣等の人ではないものたちが多くいる外地。


 平地は外地を実施部隊が、魔獣等を討伐する事で平定し、少しずつ広がっている。

 地形や魔獣の強さから形が歪となっているが、一定の広さを確保すると、結界を張ったの後に結界を囲むように外壁が立つ事で広がって行く。

 

 平地はもともと12区あったが、最近、小さくはあるが何故か()()()()が外地の一分を平定、開発された13番目の区が出来ていた。

 まだ住んでいる人間は多くなく、外地を広げるために動く実施部隊はなかった、というより、政治的にも、経済的にも、実施部隊を編成する余裕のない地だと、ほとんどの人間が考えていた。


 そこに新たに実施部隊が編成され新人隊員が2人配属された。

 その1人が天兜である。

 

 

 新人隊員は、軍部を取りまとめる特務地で教育課程が行われるため、外地が活動地となる実施部隊は外地の近くとなる。

 そのため新隊員の配属地への移動はバス移動後に専用飛行機となる。

 

 俺は飛行機に乗るため、バスに乗っていた。

 「イヤー、飛行機に乗るのなんてほとんどないから楽しみだわ〜」

 新部隊に思考を巡らせているときに、いつも元気な奴が元気にしていた。

 先頭には幹部もいるが黙認されているようだ。

 こいつは何故か幹部方の評価は良かった。学科はそんなにだったと思うが。

 これなら多少の私語も許されるだろうと俺から話しかける。

 「お前、新部隊についてどう思う?」

 「まだ、何にも染まっていない部隊だろ?楽しみじゃないか!」

 楽観的な回答がきた。

 部隊には、新設移行、新設時の隊長の特色が引き継がれることがある。

 部隊長が基本的にはその部隊から選出されることがほとんどのため、その傾向がある。

 俺はなぜ、余裕のない区で実施部隊が出来ているかを聞きたかったんだが。

 聞き方が悪かったと、心の中で反省。

 俺は「そうだな、あと部隊長がいい方だといいな」と返す。

 宇田は「それもあるな、そうじゃなくても俺たちでいい方にすればいい。」

 顔を見たことがない隊長であるが、不敬な事をされる可能性があるらしい。

 そして、俺もそうする可能性があるらしい。

 だが、それも面白いかと思い

 「いいなそれ」と俺は返事をする。

 乗る飛行機に着いたようだ。

 飛行機へ乗り、決められていた席へ座る。


 テンションの高い宇田に適当に返事をしながらも窓からの景色をぼんやり眺めていた。

 

 「きろ、おーい起きろ、天兜」

 いつのまにか寝ていたようだ。

 俺は「あ〜おきる、ありがとう、いろんな意味で」と返事する。

 飛行機にも上官が乗っていたようだが、何もなかったのはきっと宇田のおかげだろう。

 さぁこれから新部隊だ、多少の気合いは必要だろうと両頬を叩き切り替える。

 

 飛行機を降り、これから車に乗り換えて移動だ

 隊長への挨拶が支部ではなく、立派な本部基地だろうと、しかも新品だろうと考えていた。

 今はそんな俺を殴りたい。

 なぜなら、着いたところは仮設施設だった。

 横で宇田が「イヤー、新設って感じだな」と言っているが、

 「新設ってか、まだ仮設なんだが」とツッコム。

 隊員2人が門番のように立っていたので、軍施設ではあるんだろうが、基地本部出ないと、現実逃避をする。

 大きな表札に何か何か表記されていた様だが、見ないことにする。

 2人へ敬礼したところで、少し後ろにいたメガネをかけた、秘書っぽい女性隊員が出でくる。

 「13区実施部隊基地ヘようこそ、火箸中尉です。」

 上官へ先に挨拶させてしまったため、急いで敬礼し、「天兜軍曹、着任しました。よろしくお願いします。」

 続けて宇田が「宇田軍曹です、着任しました。よろしくお願いします。」と挨拶する。

 すると火箸中尉が笑顔に変わり「よろしく、では隊長の所に案内します。」とさらに返してくれる。

 俺と宇田で「ハッ」と返事し、仮設に入る。

 

 中はざっと見渡した限り、50人ほどしか居なかた。

 そもそも、その建物がその規模の広さしかないのだから当然だが、そうなると、そろそろ現実を受け入れるべきと、頭を抱えたくなった。


 少し進むと、

 「やぁ、君たちが新隊員2人だね、私がこの大隊の隊長水辰大佐です。」

 またもや上官に挨拶させてしまった恥ずかしさより、大隊長室に案内されなかった事が大きかった。

 なぜなら大隊長の専用室などなかったからだ。

 上層部の守秘義務は大丈夫だろうか。

 だが、そんなことは俺にはどうでもいい、そろそろ現実を受け入れるタイミングだ。

 そう、ここがこの大隊の基地決定である。

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