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ブラック船長(その9)

 惑星スルメは青かった。陸地はほぼ無い。地球とほぼ同じ成分でできている海で地表の98パーセントが構成されている。外部からのアクセスの為の巨大空港が海面に設置されているが、大部分の都市は海中に広がっている。

 エリーとパイセンを先にホテルに向かわせ、ミツオは一人でぱいせんの旦那に接触を試みる。

 旦那の機体はおそらくVIP待遇なのであろう、管制塔の真ん前にいた。流線型のボディはぬらりとした黒だ。端末片手にチェックしている人物がいる。すらりとした長身。彫りの深い顔立ちは映画スターを思わせる。しかし身のこなしはどこかぎこちない。

「よう、新しい動駆の調子はどうだい」

 いぶかしげに男が顔をあげた。目の前の男がミツオだと分かった男は、破顔する。

「ミツオさん。どうしてここに」

「フタツ・ミッツと知り合いなんだ。ずいぶんな変わりようでびっくりしたよ」

「今は、宇宙船のハイヤーを生業としています。黒猫なのでキャプテン・ブラックと名乗っています。運転技術は動駆側のシステムを利用しています。動駆は何でもできますよ。ミツオさんも動駆に乗り換えたらどうですか」

「俺には動駆を乗りこなす適性は無いよ」

 ミツオはポケットをまさぐりタバコに火を点ける。

挿絵(By みてみん)

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