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潜入(その5)
やる気満々のパイセンを制するようにエリーが口をはさむ。
「フタツ・ミッツは世界的なスターなんですよ。尾行するなんて無理ですよ、護衛だっているでしょうに。どうやって後をつけるんですか」
ぱいせんはよくぞ言ってくれたとばかりに胸をはる。
「そう言うと思って、同行ツアースタッフとして雇ってもらうことに成功した」
嫌な予感しかしないミツオを尻目にぱいせんは話し続ける。
「ツアーは宇宙をまたにかけて行われる。訪れる惑星の固有文化にも配慮する必要がある」
ミツオとエリーはどきどきしながら聞いている。
「もめ事を回避するための文化コーディネーターが同行するのは慣例となっている。ミツオにはエディ博士として付いていってもらう。エリーは助手ね。私は二人の飼い猫として一緒に行く。報酬は当然はずみます」
「行くのはかまわないが、文化コーディネーターとしての知識は、ほぼゼロだぞ」
ぱいせんが心配するなと胸を張る。「私とエリーがいるからそれは大丈夫。そうでしょうエリー」
エリーは曖昧に笑うしかなかった。「同行期間はどれくらいになる」
「ゾイサイトの会合はちょうど1ヶ月後」
背に腹は代えられないミツオは、依頼を受けるの一択だった。




