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あのふたり(その29)
神崎警部補はスターシップを見上げていた。
「これぐらいのちょっとした大きさの船が広大な宇宙を行き来出来るとはすごいことだな。私も一機保有して、宇宙のラーメンを食べ歩きしたいものだよ三山けんじくん」
アフロヘヤーをかきむしりながら三山はあきれている。
「何言っているのですか警部。この機体を買おうと思ったら、100回は生き返ってお金をためないと無理ですよ」
二人は朔日会のボス広瀬を追って、惑星スルメにたどりついた。
「何か大きな動きがあるらしいと思ってここにとどまっていたが、なんだか、きな臭くなってきたな」
「広瀬の体はガスで構成されていますから、どんな船に忍び込むことも容易です。ちなみに、この船は今夜、狙撃された歌手が搭乗していたものだそうです」
「そうか、もう少し拝見しようか」 二人はそうつぶやきながらうろうろと船の周りを観察している。
「ミツオさん、あの二人どうします」
外の二人の会話は集音マイクにより室内の三人には聞こえている。




