さぐる影(その28)
旦那は一瞬ミツオの言っている意味が分からなかった。
「ゾイサイトにアクセスできますが、ミツオさんは何が知りたいのですか」
「今夜、この惑星でVIPの集う賭場が開催される。だからフタツ・ミッツはここに来たということでいいな」
「そうです」
「旦那も参加する予定だったな」
「はい」
「今夜、フタツ・ミッツの姿で賭場に参加してもらう。俺たちはあんたの付き人として同行する」
「不自然でしょう。フタツ・ミッツは重体なんです」
「そこは旦那にうまいこと言ってもらう。フタツ・ミッツは自立型動駆だからなんでも可能かもしれないだろう」
旦那は困惑しながらミツオに聞く。「そこまでして、なんのためにそこに行く必要があるのですか」
ミツオはタバコを深く吸ったあと、自説を説明する。
「ゾイサイト側から、必ずフタツ・ミッツであるあんたに接触がある。そいつが実行犯につながる糸口になる」
ぱいせんが口をはさむ。
「接触してくる奴は、今回の絵を描いた現地実行犯の一味である可能性は高いかもしれない」
「そうだろう。だが、それよりも緊急事態が発生しているかもしれない。見てみろ」
金色の部屋にはこの船の防犯機能も確認できた。多数の防犯カメラが一画面に映っている。
船外をうろつく二人の男が動いている。閉ざされた扉を開けようと奮闘している姿が映っている。
でっぷりとした体型の男と、アフロヘヤーのひげ男。ミツオがモニタに顔を近づけて、誰なのかを確認する。その人物が分かった瞬間、ミツオは叫んでいた。
「ラーメン大好き神崎警部と三山刑事。どうしてここに」




