戻った二人はぱいせんに説明する(その24)
ミツオはぱいせんに説明する。
「フタツ・ミッツの手は冷たかった。動駆として機能はしていない」
ぱいせんは冷静にミツオに返答する。
「動駆であるフタツ・ミッツが何人いてもおかしくは無いと思うけれど、どうしてこの船内に置いてあるのかな。いずれにしても旦那がもう少しで目覚める。詳細は旦那から聞くことにしましょう」
ぱいせんは眼前のモニターを指さす。そこには別室にある冬眠ルームが映っている。カプセル型のベットに黒猫が眠っている。
「行きましょう」
ぱいせんはキャプテンシートからするりと床に降り立った。フロアーを二つ降りて、先ほどの金色の部屋の隣がどうやら冬眠部屋だったようだ。ぱいせんが部屋に入る。
画面に映っていたカプセル型のベットは格納庫から室内の中央に排出されていた。継ぎ目のないアクリルカプセルに黒猫の旦那は眠っている。解凍されたことが分かる水滴がカプセルの表面に浮かんでいた。
カプセルの上半分が回転したのと、黒猫の目が開いたのは同時だった。ぱいせんは旦那に駆け寄る。ぱいせんは怒っているが、二人のコミュニケーションは鳴き声だったので野良猫のケンカにしか見えない。ミツオとエリーには二匹が何を言い合っているのかはまったく分からない。黒猫が大きく一声鳴いた後、駆けだした。ぱいせんは困惑の表情をうかべている。




