その部屋は何だ(その23)
方向音痴のミツオはエリーの後ろに従ってついていく。
先ほどのエレベーターに乗り込み2フロアー下がる。目的の場所はミツオにもすぐに分かった。なぜなら無機質な船内の様子とはあきらかに異なった雰囲気を醸し出していたからだ。突然、その扉だけが金色に輝いていた。意を決して二人は扉を開ける。室内はちょっとした個室ぐらいの空間だったが、床から天井、壁、すべてが金色に輝いているのは異質だった。
「この部屋は後から作ったとぱいせんは言っていたな。何の部屋だろうか」
「分かりかねますが、奥の大きな箱が気になりますね」
高さ3メートル、横2メートルほどのきらびやかに飾られた箱と呼ぶには大きすぎるものが床から垂直に立っている。
「開くかな」
「どうですかね」
ミツオとエリーは恐る恐る箱の扉に手をかける。拍子抜けするほどすんなりと二枚の扉は開いた。中に収まっている物を確認した二人は声を失う。無言で扉を閉じて二人は慌ててぱいせんの待つコックピットへと走り帰った。
作業中のぱいせんが帰ってきた二人の気配を感じて声をかける。
「旦那はあと少しで目を覚ます。そっちはどうだった?何があったの」
ミツオとエリーはぱいせんの顔の前に、自分達の顔を寄せて静かに言った。
「あれはなんだ」
ぱいせんが困惑して聞く。
「だから何があったか聞いているでしょう」
エリーがその問いに答える。
「フタツ・ミッツがいた」




