22/42
コックピット(その22)
長い廊下の突き当たりに船の上部へと誘うエレベータが鎮座している。ミツオは捜査の進捗が迫る焦りを極力抑えるように冷静を装う。
「ぱいせんはこの船の構造はどれくらい知っている」
無性にタバコが吸いたくなるが、今はそれどころではない。ぱいせんは不思議なくらい、どんとかまえていた。
「この船の事は熟知している。私が設計したといっても過言ではない。なんなら、飛ばすこともできる」
エリーとミツオが同時に叫んだ。
「ぱいせんはこの船を飛ばせるの」
「当たり前じゃない。私を誰だと思っているの」
エレベーターが停止して、ぱいせんはずいずいと奥へと進んでいく。ドアを数枚開けた先にコックピットがあった。
ぱいせんは運転席にするりと収まる。スイッチを手際よく操作してパネルの電源が入り、手を止めず話す。
「旦那を起こすのに少し時間がかかる」
ぱいせんの表情が少しくもる。
「ただ、ちょっと気がかりな場所を見つけた」
「気がかり?」
「そう。私の知らない部屋が出来ている。何があるのか確認してくれないかしら。場所は船内のここ」
ぱいせんは船内の地図を表示して二人に説明する。




