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追跡(その16)
辺りをくまなく探したミツオだったが、ブラック船長を名乗る、旦那の姿を再び見ることはなかった。
エリーとぱいせんの部屋にミツオは戻る。
二人は床に上で震えていた。
ドーム内の事態が収束する気配は一切ない。
フタツ・ミッツは空中を飛び回るパフォーマンスの最中、ドラゴンの頭上で狙撃された。ドラゴンは地上に降ろされ、懸命な蘇生措置が施されている。
「ぱいせん、今すぐ旦那と連絡は取れるか」
「とれるけれど、どうして」
ぱいせんはミツオの険しい表情を見て背筋が凍る。
「頼む、今すぐ話がしたい」
ぱいせんはエリーの持つ端末を借りた。スピーカーからコール音が鳴る。二度、三度。呼び出し音がむなしく響く。
「はい」
拍子抜けする声で旦那が応答した。「おい、今どこにいる」
ミツオが声を荒らげる。
「ミツオさん、先ほどはどうも」
「何を言っている、なんで」
ミツオは混乱するばかりだった。




