3話
2人は本作ではもう登場予定はありません。
「はぁ…」トップが何やら元気がない…一体何があったのだろうか、数日前から時々こんな姿を見せる。「どうかしましたか?私でよければ何かお力になりましょうか?」正直こんな姿のトップは見ていられない、少しでも早く元気な笑顔のトップでいて欲しい。「もう言っちゃうかぁ〜。フォレちゃん知ってるでしょ?」「あぁ、あの蘇生神の緑髪の子ですよね。」ん?あんないい子が何かしたのか?悪いことする子とは思えないほどいい子だったけど…「その子の親友のね…グリーンハートが亡くなったの。フォレちゃんを庇って終焉の神っていう奴の攻撃食らっちゃって…」
「え?!でも…グリーンちゃん不死身だった気が…」
「それなんだけど、終焉の神の攻撃って不死身の概念を貫通するんだ。完全な不死性とかなら耐えられるんだけど、普通の不死身だと…ね…」
信じられない。グリーンちゃんも本当にいい子だった。2人が仲良くしていた様子を見ていたら、私の心まで癒されていくほどだった。「それで、終焉の神も死んだ。」「……何故ですか?」
「フォレちゃんがやった。グリーンハートを自分に取り込んで、本来なら自分の元の力とグリーンハートの力が足されるはずなんだけど、突然変異っぽい感じの異変が起きて終焉の神余裕で殺せるくらいの力を持っちゃって…それでフォレちゃんも前みたいな子じゃなくっちゃったの。それで悩んでて…」あの子は悪くない。終焉の神のせいで、親友を失った。でも、もしかすれば他に被害が行くかもしれない。「トップ…行きませんか?フォレスターちゃんの所へ。」トップは驚いた様子が見られたが、すぐ頷いてくれた。「まだ、あの子終焉の神ぐらいしかやってない。他の被害は出てないから、まだ間に合う。」
トップの後を追い、2人が樹木のある自然保護区域へと来た。ここにフォレスターちゃんがいるの?でも何故ここに?「ほらあそこ…」「あ…!」そこには正座をして、動かないフォレスターちゃんがいた。前のような元気で明るい雰囲気や様子ではなく、悲しみ…悔しさ…そして憎しみが感じ取れた。「フォレちゃん…大丈夫?」トップの声に気づいた彼女はゆっくりと後ろを向いてくれた。「お2人共どうしてここに……?」無理に笑顔を作っているのがわかる…トップのもあの姿も見ていられないが、フォレスターちゃんのこの様子も見ていられない。「フォレスターちゃん…無理しないで…無理して表情を作る必要なんてない。」そう言葉をかけると、泣き出してしまった。私とトップで寄り添い背中をさする…思ったよりも精神的ダメージが大きい。立ち直るのは下手すれば不可能かもしれない。
数分後…「ありがとう……ございます…私…ずっと、1人で抱え込んでました。でも、お2人のおかげで少し、楽になれた気がします。」憎しみが消えた。もしかしたらこのまま寄り添っていてあげればいずれまたあの頃のフォレスターちゃんに戻るかもしれない。私はできる限りの事は全てやろうと思っている。そして、またあの笑顔を見れると…いいな。